私立アメコミ高校

アメコミに関する様々な授業をしていきます

【テスト㉝-B】ソー:ラブ・アンド・サンダー大復習!!

こんにちは!豚キムチの季節やね。どうもワキリントです。

 

2年前くらいから夏になると個人的な「究極の豚キム」を探してるんですよ。普通のバラ肉よりしゃぶしゃぶ用のやつのがジューシーだな、とか、コスパならこくうまキムチに勝るやつないな、とか色々試してます。タケノコ入れたヤツは結構当たりでしたね。

 

そんなわけで『ソー:ラブ・アンド・サンダー』の復習を元気モリモリでやっていきましょう!レッツゴー!

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★あらすじ★

アベンジャーズ:エンドゲーム』(2019)のラスト、ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーと共に地球を離れ銀河放浪の旅に出た我らがソー先生

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少しづつ、しかし確実に大切なものを失ってきたソー先生にとってのここ数年。生まれた恐れ、己の存在意義への疑問。出した答えはただ一つ、戦うこと。

 

死に場所を探すかの如く戦う先生の元に飛び込んできたのは、宇宙各地で神が次々と殺されているという信じ難いSOS信号。

 

先生を初めとしたアスガルド人は北欧神話の神としての一面も持っています。つまり民の命が危険に晒されているということ。急いで故郷のニューアスガルドへ戻るとそこには…

 

神の根絶やしを目論むゴア君が率いる軍団と交戦するヴァルキリーさんアスガルド人達!途中参戦で現れたソー先生の元カノ、ジェーンさんと共に応戦しますがってちょいちょい!!マイティ・ソー・バトルロイヤル』(2018)で別れちゃったことがサラリと明かされたあのジェーンさん!?が何!?再登場してくれたと思ったら戦うですと!?!?

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しかも何!?同じく『バトルロイヤル』で破壊された愛用ハンマー、ムジョルニアを携えてのMCU復帰!?!?どゆことぉ!?!?

 

こちらの混乱を好機とばかりに目的遂行を粛々とこなしていくゴア君。なんとしても止めるべく、それいけ我らが雷神ソー先生!!

 

というのがあらすじです。実に3年ぶりとなるスクリーンへの帰還も、丁寧すぎるくらいに振り返ってくれるので、初めての人も安心ですね!多分!!

 

★キャラクター★

MARVELヒーローのビッグ3の一角であり、MCUに現状唯一残留しているソー先生。戦うことが生きがい、とひとくちに言っても、粗野で傲慢だったマイティ・ソー』(2011)の頃とは違います。

 

10数年というのはアスガルド人からすれば一瞬とも言える短い時間。その中で多くを喪った悲しみを湛える先生の戦う姿は、どこか憂いもあるようなものになっていました。

 

ジェーンさんは何やら秘密を抱えている様子。ムジョルニアを持てるようになったことと関係があるようですが、新たな武器、ストームブレイカーを持つ先生からすれば元カノが元カノ背負ってきたみたいなもの。心臓キュッってなるわ。

 

ヴァルキリーさんは先生から託されたアスガルドの王としての仕事を意外にも楽しんでやっていました。設定として明かされていたLGBTな一面も描かれてましたね!描いたっていいしせんでもええ。どっちにしたってエンパワメント。

 

そんな3人に何があったのかを伝えてくれるのが先生の友人、コーグさん。抜けてる感じで喋るくせして人の奥底にある悲しみや繊細さを突くのがめちゃくちゃ上手いです。ズルやけど。後ほど説明します。

 

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今作の不良であるゴア君は映画独自の解釈が加えられ、初登場にも関わらず普遍的な信念でもって多くの共感を得られるであろう人物に仕上がっておりました。期待してた感じとは違いましたけど、これはこれで好き。

 

先生が打倒ゴア君の協力を仰ぐゼウスさん。彼は予想の倍くらいコミカルでした。そんなんさすなよ、ゼウスやぞ。と思ってました。大体のソシャゲでレア度高いあのゼウスやぞ。って。

 

あとヤギは体も声もデカかったです。

 

タイカ・ワイティティはズルい★

続いては見どころです。見出しにもある通り、今作のメガホンをとったタイカ・ワイティティ監督のズルさが存分に発揮された作品だなと思いました。

 

まず先ほどにも登場したコーグさん。コメディリリーフとしてボンヤリとそこに佇んでいたと思ったら、会話や語りの中で相手の本質を突くことの多かった印象があります。

 

映像として手法を変えて行うことで、そしてコーグさんの絶妙なスットぼけ加減で周りから流されることでなんやかんや上手いこといってましたが、彼のやってることは90%「コイツ、こう思ってまっせ〜」ですからね。

 

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そんなコーグさんを演じているのが、他でもないタイカ・ワイティティその人なんです。

 

おめぇ!!おい!!!それやっちまったらおしめェだろうがよ!!!!!!w

 

最後のwが大事です。ウケちゃってます。それをやらずに映像で語るのが映画で、その観せ方がアンタの腕の見せどころなんちゃうんけと。

 

おそらく数々の制約が課されているであろうMCUでの映画製作にウンザリして、ヤケっぱちで作ったみたいな振り回し方をしていました。

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これにはピーターさんもウンザリ。

 

しかしそんな中にカッケェ画でバチッとキメてくるのが第2のズルさ。映画である以上、眼福があるだけで許せてきちゃう自分がいるんですよね。これを勘でやっているようには思えないからズルいんだ。センスっていいなぁ。

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色を引いた思い切り方もイカす。これだけでもういいもんね。

 

前作と比較してアクション増し増しになった今作ですが、シーンごとのアクションで何か話が動いたか…と言われるとNOとなります。

 

相変わらず横展開ばっかりで縦がないですし。せっかくムジョルニア振り回して飛べるジェーンさんもおるのに空中戦もやらんとかさ。ヴァルキリーさんのペガサスだっておるのにさ。それを撮る腕がないから割り切っとんのけ?タテガ・ナイティティだわ。

 

★愛がなくちゃ、それでええねん★

さて、ゴタゴタ抜かしましたが、結果的には大満足の『ソー:ラブ・アンド・サンダー』復習は以上で終わりです!

 

なんやかんやで「だいぶ好き」になっちゃう理由、それがタイトルにもある『ラブ』。

 

ヒーローが人を守るために戦うのも、ヴィランが憎き相手を殺すのも、親が子にご飯を作るのも、そこに愛があるからなんですよね。

 

そして人が人を愛し、手を繋いだり離したり、そうすることで起こる摩擦、体を巡る信号だってサンダーです。こじつけてるでしょう。思っちゃったんだから仕方ねェでしょ。

 

バカみたいなボケ、派手なアクション、ビッカビカの色づかい、アツアツのメタル、そして伏線なんか気にしてなさそうな、ヤケっぱちのような勢いに覆い隠された、人類普遍のこのテーマ。これを扱われちゃあ共感しちゃうよねェ。

 

いやぁワイティティさんよォ。ズルいよアンタ。マジでズルい。嫌いになれねぇ。悔しい。どうしようもなくこの映画を愛している自分がいる。やってること大体『バトルロイヤル』なのに。

 

でもなんていうんでしょう、ガチャガチャ社会的なメッセージだの、エンパワメントだの、革新的な技術なんかがあっても、結局は愛がなくちゃあアカンのですよ。逆を返せば愛さえありゃあ映画は成り立つんですよ。あぁ簡単簡単。シンプルイズベスト。それでええねん。ヤケっぱちじゃないのよ、縦がないんじゃないのよ、この作品は。愛に向かって猪突猛進してんの。だからズドンと響くわけ。色々取り繕ってカッコつけてるおれみたいな冷めてるふりしたピーポーにサ。

 

皆さんも早く観に行ってほしい。ほんで感想を聞かせてほしい。ド級の愛で賛否両論全ての意見を受け止めたい。脳のシナプスをピリピリ言わせたい。ついでにオススメの豚キムの材料も教えてほしい。良い夏を!!それではー!!!

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先生とはいずれまた会えます。