私立アメコミ高校

アメコミに関する様々な授業をしていきます

【模試⑨-B】シーハルク:ザ・アトーニー大復習!!

こんにちは!!すっかり秋やね。どうもワキリントです。

 

秋といえば紅葉。若々しく生命の輝きを放っていた緑が、鮮やかな黄色から迸る赤へと移りゆく様は、普段街の木々に目もくれないピーポーが唯一「この自然を守ろう」という意識を固める手助けをしてくれます。

 

さて本日はとんでもない終わり方をした『シーハルク:ザ・アトーニー』の復習です。早速レッツゴー!

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★あらすじとキャラクター★

主人公のジェニファー・ウォルターズ、通称ジェンさんは弁護士として働くオトナな女性。

 

従兄弟のブルース・バナーさんとドライブを楽しんでいたのも束の間!事故っちまって負う軽傷!

 

ブルースa.k.a.ハルクの力、血液由来で継承!でも全然しないぜ暴走?想像つかねぇパワーの検証!

 

「ヒーローなるっしょ?」「ならんでしょう!」戻る日常!しかし仕事中に起こる騒動、レッツゴー!たちまち沸くワイドショー!……私何者、困る名称!

 

異常なほどのストーリー、不安になってる?このフロウに!yo!

 

 

★見どころ★

……何が起きてました????

 

何を血迷って急に韻を踏んで説明しだしたんやろう。ただでさえネタバレせんようにすんのムズいのに。

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とりあえず踊ろ。

 

気を取り直して見どころ紹介いきましょう。今作はリーガル・アクション・コメディと表現されている通り、MCUという超人が当たり前に暮らしている世界で巻き起こる、ナンセンスな法廷モノでございました。

 

弁護人も超人なら、被告も原告も超人さん。言われてみればそりゃそうなんですけど、スーパーパワーを持っているからといって皆すべからく高潔な精神を持っているわけではないんだな、と。

 

よくよく聞いたらコミックの超マニアックなキャラクターが目白押しだったようですよ。こんなん言っちゃアレですが、そんなキャラを推すファンなどいるはずもなく(おったらごめん)…端から端までロクでもねぇ奴ばっかりでした。

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法廷でパリピなピースする人が平気で出てくるドラマ。

 

これ、主人公のジェンさんも例外ではありません。酔っているわけでもないのに会ったことのない人に対してセクハラ発言したりね。セクハラって男性から女性に向けてだけ使われる言葉やないからね。そんなこと言われたら男だってうげ〜ってなるんやからね。

 

でも女性はずーっとうげ〜させられてっからね!!!!!!

 

ジェンさんのロクでもなさはこれまでの女性が受けてきたうげ〜を考えればかわいいもん。むしろ「主人公があんなん言うのってどうなん」とか言いだす男こそヤバいでしょ。改めろよ。我が振りをよォ。

 

あのうげ〜に長年耐えてきた(くれてた)のがようやく「やっぱりアカンよね!声あげてこ!言わんと分からんよあのバカども!」ってなってんのがイマなんだから。やっとよ?

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バカへの鉄槌がたっぷり。

 

とはいえやたら「強い女性」ばかりを社会や映像業界が求めているのもまた事実。強さに依存した在り方というのは男性中心世界の遺物なわけですから、脱却しようとする動きを見せれば見せるほど、マスキュリズム(使い方合ってる?)に則った話になってしまっていたのが現実でございました。

 

仕事においても、恋愛においても、家族からもシーハルクばかりが必要とされる状況に悲痛な表情を見せるジェンさんは、そういった「強く変わらなければならない」同調圧力に対する、世の女性の素直な気持ちを表現しているようでもありました。

 

……みたいな見どころを全部ひっくり返しちゃう仕掛けも施されているので、懐を広く構えておいてください。

 

★MCUのショック療法、再び★

さて、こんな感じで小難しい話を進めたばっかりにちょぴっと遅れた『シーハルク:ザ・アトーニー』の復習は以上です!

 

終盤までの流れがすごく面白くなりそうな流れだっただけに、最終話でのひっくり返し方は素直に表現するなら「ギャハハハ!やりたい放題やんけ!……とはいえあの流れのままの最終話も観てみたかったんやけどな…」でした。

 

第四の壁を越えるキャラクターとしても知られるシーハルクさんの魅力を存分に活かした締め方とも言えますし、先述した通り、使い古されたフォーマットからの脱却というのは過去あらゆるマイノリティのエンパワメントを行ってきたMCUですら成し得なかったことでもありますから、あの筋になるのは内にも外にも意義あるものだったと思います。

 

しかしそこは諸刃の剣といいますか、これからのMCUに信頼がおけなくなりそうな危険もはらんでいたことは否めません。逆に新規の人からすれば斬新で型破りなシーハルクさんの姿は期待を持たせるヒーローに見えたことでしょう。OK、それが世界だ。

 

VFXチームの過重労働問題やらなんやら、綻びも見え始めてきたMCU。シーハルクさんの姿の如くドンドン進め〜!な信号は、ここ最近のアレコレで黄色に変わってきた印象です。どうか赤にならないことを祈ります。

 

女心と秋の空?古い古い。メンズのぼくでも心変わりすっからね。しっかりせんかい!!

 

それでは、また次回!!