こんにちは!昨日はアカデミー賞でしたが、『パラサイト ~半地下の家族~』が作品賞ほか4部門のオスカーを獲得しちゃってまさに快挙!って感じでしたね!興奮冷めやらぬワキリントです。
片や世界を狙える地力と確かな技術力を備え、観る側の意識も高い韓国映画界。片や有名な監督ですら資金繰りに難航し、擦りに擦られたテーマをアホみたいに祀りあげる日本映画界。両者の間にはバカほど大きな差がついてしまったように思いますが皆さん安心してください。
日本にはヒーローがいます。
ぼくの狭い見識からして、ヒーローものは韓国映画界をもってしても未だ開拓の進んでいない分野。ならばと言わんばかりに今回はメイド・イン・ジャパンかつマイフェイバリットジャパニーズヒーローを紹介していきたいと思います。
そのヒーローの名は『仮面ライダークウガ』!瞬瞬必生のもとに豪快すぎるフィナーレを迎えた「平成ライダーシリーズ」、その第一作を熱く、熱く甦れ!と言わんばかりにお話していきたいと思います。
今年で放送から20周年という今作は、当時ちびっ子であったワキリントの心を、魂を、正義の価値観をガッチリ掴んで未だに離さない、紛うことなき「原点」。
早速紹介していきましょう!
あっあ〜、はってっしない〜 Yeah!
でっでっでっで、でぇ〜ん…空っぽの星
★別格★
とはいえ皆さん、というかクウガを愛する全世界の皆さんどうですか、ただドンピシャ世代で名前が「リント」なだけのぼくがドヤ顔で「クウガっていうのは本当に素晴らしい作品でございましてですねぇ」なんてことをほざいていたら。
皆さんきっとこう思うでしょう。「クウガっていうのはお前みたいな小童がこんな薄い話で語っていいものではない」「ここではリントの言葉で話せ」「ボソグ!」などと厳しいご意見をおっしゃるかもしれません。耳が痛いなぁ。緑のクウガじゃん。
既に語られ倒しているこの作品を今更語るということ自体アホですし、知識や伝えたいことは言ってくれている記事がネットの海にはゴロゴロ転がっています。波に流されてちょうどよく足に当たった木の棒のようにね。
だからその辺はぼくが「あぁこの人は別格だぁ」と日々尊敬の念を注ぎすぎてサムズアップをしちゃっているブロガー・結騎 了さんの記事をご覧になってください。こちらです。無許可ではあるんですけど大好きなんです。
https://www.jigowatt121.com/entry/2018/08/03/113258
↑↑↑別格の記事。↑↑↑
こちらを読んでいただければ『仮面ライダークウガ』という作品がいかにイカれた作品(めちゃくちゃ褒めてます)だったのか、その後の視聴者にどのような「呪い」をかけてしまったのかが丸わかりです。この記事本当に身につまされます。肩に槍刺さったくらい痛い。
アメコミのようなシリーズに関わっていく中でも、「文脈」で作品を評価しがちな現代の観賞のやり方では失われがちな価値観は忘れないようにしていきたいですね。批判にしろ賞賛にしろ、あくまでイチ視聴者としての感覚を忘れてしまうと途端に厄介な人種になってしまいます。常に新鮮な気持ちで。綺麗事だけど、だからこそ大事にしたいじゃない。
大好きな作品を貶めているようでアレですが、こうやって話さなければ多少怖いことになりそうだなとビクビクしながらキーボードを叩いている、そういうのも含めて「クウガは別格」なのです。他の作品にも一定数「ヤベえ人」っているんですが、クウガは怖い。
★羅列★
ここからはただ単に好きなシーン、キャラクターを紹介します。もういいんだ他のことは。結騎さんが全てを語ってくれている。足を向けて寝れません。感謝の気持ちを込めてお雑煮カレーを振る舞いたい。
その1:EPISODE 2『変身』 燃え盛る教会で見せる初めての「変身」
まぁ順当にこれですよ。最初にこれを出しておく。自分の気持ちにウソはつかない。中途半端はしません。ぼくはバイクに乗って扉をぶち破るところから一通りやれます。
その2:EPISODE 46『不屈』 アメイジングマイティへの超変身
なんの前触れも、当時の環境で言えば当然のように情報もない中で突然クウガが黒くなる。たった一度きりの登場で鮮烈な印象を残す素晴らしい姿です。
後に調べていくと玩具会社に黙って作ったからブチ切れられたらしい。クウガ製作陣のそういうところがぼくは大好きです。おもちゃのための話なんてゴミだ。
その3 EPISODE 48『空我』 ン・ダグバ・ゼバとの最終決戦
これはもう「クウガの」とかじゃなく「ライダー史の」ベストバウトにしていいと思う。お互いが自然発火などの超能力を持っているが故に小手先では戦えないと知り、拳を振るうというシンプルさ。最終決戦だぜ??
殺戮・暴力を楽しみ愉悦に浸るがゆえ笑いながら戦う邪悪が白。対して黒い「凄まじき戦士」として戦うクウガは暴力を嫌い、怪人といえども戦いでしか分かり合えない悲しみを抱え泣きながら戦います。「仮面ライダー」の本質を見せてくれています。
その4 EPISODE 33『連携』 変身後ビートチェイサーに跨りサムズアップをするクウガ
仮面ライダーというのはえてして「警察は何をやってるんだ?」という疑問を投げられますが、クウガはそこに真っ向からぶつかって「警察という組織とヒーローという個人の協力」を描きました。それと昔からある「正体を明かしてはいけない」という仮面ライダーのルールをどう解決していくか。この回はそれがバチボコ熱く描かれています。最高。結騎さんも別の記事でここをピックアップしております。
その5 EPISODE 43『現実』 コンサートホールを襲った犯人を取り押さえた一条さんと実加ちゃん
クウガが出てこない回、というか主軸に据えられていない回、というのがこの作品にはございまして、これがそれです。
後に怪人集団の一人、薔薇のタトゥの女から「リント(現代の人類)はやがて我々と等しくなる」と言われる一条さん。
人を襲う犯人、それを守るといって形相を変える一条さんの様を実加ちゃんが目の当たりにして体を強ばらせる訳です。正義と悪は表裏一体。クウガに限らずね。
その6 EPISODE 19『霊石』 白いクウガがメ・ギノガ・デを倒す
一度死んだ(驚かないでください。仮面ライダーの世界では普通のことです)ものの、ベルトの力で蘇り、まだ弱った体であることを示す白いクウガの姿で尚も戦うクウガ。
「中途半端はしない」この誓いをその身をもって証明した五代雄介という男の勝利です。
アカン!終わんねぇ!!!
このままでは一生終わりません。あげられなかったけど名シーンだらけなんだクウガは。
あと大好きなキャラクターがいるのでそれだけ言わせてください。
蝶野くんです。
病に身体を侵され無軌道な行動をとる彼は怪人に憧れる人間の青年。五代くんが直接影響を与え改心しますが再び世の理不尽に怒りを顕にします。そこで諭すのが五代くんじゃないんですよ。
五代雄介が周りを変え、その誰かがまた誰かを優しく厳しく変えていく。決してメインのキャラクターではない彼がこの『クウガ』という作品世界に隠されている優しさの連鎖を担っている気がして大好きです。
あと一条さんの長野の部下ね。鶴なんとかさんだった気がします。マジで命の恩人すぎる。
★宗教★
さて今度はこの『仮面ライダークウガ』という作品がいかにややこしいかを語りたいと思います。いいことばかりとは限らない。ダメなとこも語ってこその「本物」ですよ。批判したいなら私はそれを真っ向から受け止めましょう。守りを捨ててね。どんだけ面打たれても前に進み続けるんだから。
この作品をおいそれと人に勧められない最大の理由は「人によって意見が違いすぎる」ということ。
そのうちの一つがこちら。
ライジングアルティメット、是か否か問題 。
10周年記念の『仮面ライダーディケイド』にて登場したクウガの新フォームですが、『ディケイド』という作品の性質、そして本家『クウガ』との整合性とを合わせてこの姿を「五代雄介クウガへの冒涜」とブチギレなファンが一定数いるわけです。こわーい。よくなーい。
個人的にはそういう論争自体悲しくてやめてほしいのですがやはり人の子。「とりあえず別物として考えて、クウガの最強形態はライジングアルティメットじゃなくてあくまでアルティメット」と思っています。どうですか、ややこしいでしょう?
そして最大と言ってもいい問題、それが「五代くんの変身がまた観たいかどうか」問題なんです。
「は?そりゃ観たいんじゃないの?」と思われる方、一筋縄ではいかないわけです。五代くんは暴力を嫌う冒険野郎なわけです。戦うべきじゃない、戦わせたくない、でももう一度彼の変身を観たい、でも変身するということは…
これの堂々巡りですよ。もうやんなっちゃう!
この永遠の問題にどうケリをつけたかで宗教くらいの差が生まれてしまうのがこの作品。悲しい。
ぼくはどうケリをつけたかって?それは次の章でお話しすることにしましょう。
★妄想★
平成ライダー20周年記念にして最後の作品となった『仮面ライダージオウ』。その売りというのが「過去作品のオリジナルキャストがレジェンドとして出演する」というものでした。
ありとあらゆる作品から主役脇役問わず登場した『ジオウ』でしたが、『クウガ』は前述のややこしさのせいか、それとも役者さんの年齢が重なりすぎたのか、なんと古代に戦ってミイラとなっていた先代クウガのみ。
のぉぉぉぉぉおぉぉみぃぃぃぃ!?!?!?!?!?
これは悲しかったなぁ。「ミイラかよ!!」ってね。去年令和1号のゼロワンがでた映画でも誰一人として登場しなかった平成の1号作品。クウガ好きはどうにか折り合いをつけていくしかないわけですが、ぼくは今から「第一回 チキチキ!『クウガ』のキャスト、おれなら『ジオウ』にこう出す!選手権」を開催することで、そしてそれを皆さんにジャッジしていただくことでピリオドを打ちたいと思います。
それでは参ります。
舞台は『仮面ライダージオウ Over Quartzer』。全ての戦いを終え、ジオウこと常盤ソウゴと牛三が道を歩いているシーン。
あるキャラを主と慕って現代までやってきた牛三ですが、その主を失い悲しみにくれ号泣しておりました。すると突然立ち止まる二人。
ここで本編では歴史の管理者「クォーツァー」に扮したDA PUMPの面々が登場する(まぁ気にしないでください)のですが、ここでぼくは…
『青空になる』をバックに青空に飛んでいくジャグリングの球を出します。
人々を笑顔にする2000の技を持つ男・五代雄介。その (クウガ以外での)代名詞であるジャグリングで登場を感じさせる。正直ぼくはこれだけでもいい。「あぁ、昔みたいにただの冒険野郎に戻って、こうやって世界中の人々を笑顔にしていたんだなぁ」と思いを馳せることができればそれだけで身体中の水分が目から流れ落ちたことでしょう。
あぁ〜〜〜〜〜〜〜、最高。ありがとう東映。
皆さんの「おれなら、わたしならこう出す!」もぜひ聞きたいです。その時は変身の有無なんて気にせずに語り合おうではありませんか。
あの日あの時、出会った時期は違えども『仮面ライダークウガ』という作品に魅了されたその時と同じような、純粋な心でね。
最後にこの人類史上一番の名シーンがあるとなお良いです。