私立アメコミ高校

アメコミに関する様々な授業をしていきます

【テスト㉟-B】ブラックアダム大復習!!

こんばんは!卒業公演に全ての体力を持ってかれていたワキリントです。

 

2週間前に終わったんですが、その後はぶっ倒れるように寝ることだけを余儀なくされていました。いやはや、体力作りの検討をこれほどまでに痛感することになるとは。

 

そんなこんなで今日観てきました、『ブラックアダム』。ホントなら終わり次第すぐ観たかったんですが、シネマの暗さでぶっ倒れるように寝る可能性もあったんで。万全の体調で臨みました!それでは復習レッツゴー!!今回はホヤホヤだよ!!

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★あらすじとキャラクター★

5000年前、独裁者の武力制圧によって支配されていたカーンダック王朝では、民主主義的に暮らしていた国民たちが奴隷として特殊な鉱石エタニウムの発掘に従事させられていました。

 

エタニウムを材料とした悪魔的なアイテム、サバックの冠を手に入れる独裁者の野望の人柱とされ、迫害される人々。そんな中現れたのが、魔術師によって力を得た超人、テス・アダムさんでした。独裁者との闘いに勝利し、王朝は平和を取り戻したのです……

 

しかし時は繰り返す。現代のカーンダックはギャングに牛耳られ、自由な行き来もままならない大きな牢獄。

 

そんな状況を変えようと一人奮闘する強き女性、アドリアナさん!彼女の絶体絶命のピンチに現れたのは、あの伝説の超人、アダムさんだったのです!!これにはアドリアナさんの息子、アモン君もニンマリ!

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圧倒的なパワーで悪党たちを葬り去っていく(ここ重要)アダムさん。国を救う勇者の帰還を喜ぶアドリアナさんでしたが、そこに現れたのはアメリカが誇るヒーローチーム、JSAことジャスティス・ソサイエティ・オブ・アメリ

 

彼らは国の運命を変えてくれるアダムさんの復活を快く思っていない様子。なぜなら世間に信じられてきた伝説と事実は異なるから…

 

いや、過去はいい。現在、ここで、悪人とはいえ命を奪うのはヒーローの行動ではない!!JSAのリーダー、ホークマンさんが吠える!

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んなこたァ知るか!そもそもおれヒーローなんかじゃねぇし!5000年前に色々あったっぽいけど隠して歯向かうアダムさん!!

 

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未来が視えるからか仲裁せずに高みの見物と洒落こむドクター・フェイトさん

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ちゃんと作戦通り動く風使いのサイクロンさん!彼女といい感じになろうと必死のアトムスマッシャー君

 

忘れ去られてるけど敵の手に渡ったらマズいサバックの冠!!ちゃっかり連れ去られるアモン君!

 

喧嘩すんなって!!!

 

世界の命運はパッとしないヒーローチームと、暴力の権化みたいなマッチョ超人に託されてしまったぞ!!

 

★見どころ~全員に響かせるのって難しくなっちゃったよねスペシャル~★

さて、観たその日に書くあらすじはノってますねぇ。ざっくり過ぎるきらいもありますが。続いては見どころです。

 

今作はもうね。

 

観てるこっちが恥ずかしくなるくらい「ハリウッド映画」してたわ。

 

皆さんあるでしょ?「洋画」っていうか、「ハリウッド映画」に対するイメージ。あのノリ。ずーっと。

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こういうのがウケちゃうノリ。

 

原作コミックからやや変更されたオリジンも相まって、女子供には極端に甘いバイオレンス・スーパーマンになっているアダムさん。

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こんなナリしてんのにねェ。

 

こういうアンチヒーローものって本来なら悪がどうだの、正義がどうだのという問答になるんですが、「ハリウッド映画」のノリがそれを阻みます。

 

んもう!そんなことより切羽詰まってンスけどウチの国!!!って。

 

アクションシーンはアクションのためのものでしかなく、話が動くことはビタイチありません。

 

スーツによって自慢の筋肉も僧帽筋くらいしか見せつけられないアダムさんも、超人すぎてパワーよりもスピードの方が目につきがち。スロー多用しすぎるとそうなるって。

 

ヒーローとしての覚醒の過程なんかも実に前時代のハリウッド映画的。手垢べっとりのド真ん中ブチ抜いてきたって感じですよ。

 

ただねぇ、ぼくアメコミ映画の「偏食家」ですが、だからこそアメコミ映画に関しては「雑食」なんで、こういうクソバカド真ん中ぶん回しアメコミも楽しめちゃいました。たまに食う日清カップヌードルみたいな、そんな感じ。

 

やれ社会問題取り扱いましょうだの、スタッフの色んな構成比バランス取りましょうねだの、んなもん映画の「外」の話っスからね、ぶっちゃけ。

 

ことMCUなんかは「外」を「内」に絶妙にブレンドし、境界線を半透明化させることによって大成功しています。ブラックパンサー』(2018年)などに代表されるマイノリティへのエンパワメントも素晴らしい功績である反面、局所的になってしまう勿体なさもありました。

 

そんな中で今作はアメコミ映画が、ヒーロー映画が本来持っていた、「人類への」エンパワメント、鼓舞を描いた点で優勝です。

 

ドウェイン・ジョンソンさんの筋肉を拝めなかったと嘆いている皆さん。今作はお行儀よくなっちゃった最近の映画界に産み落とされた、正真正銘の脳筋映画でしたよ。決して面白い作品ではなかったですが、ブラックアダムさんを主役に据えて映画界に殴り込みかけるときのカタチは絶対にこうあるべきでした。ありがとう。

 

さて来週は2022年ラストです!頑張るぞー!それでは!

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皆さんは頑張らずにどっしり構えといてください。