こんにちは!自己判断で『がんばれ!スーパーペッツ』を公開日には観なかったワキリントです。
過去『ニンジャバットマン』も観なかった(なんなら今も観ていない)ので、アメコミ映画を公開日に観るという己に課した目標は既に達成されていないも同然なんですが…まぁええやん。アニメやん。ワシ苦手やねん。犬猫が主役で喋る感じのやつ。
アレなんなん。テレビでもちょいちょい動物の動画に人間の声がアテレコされとるの観るけど、あんなん人間のエゴやからね。本来野生に生きるはずの動物たちを家畜として使役し始めて以来連綿と受け継がれる人間のエゴやから。
あと当ブログの閲覧数も30000回に到達したんやけん少しくらい観る/観ないのチョイスくらいさせてぇや。
そんなわけで久々にアメコミ映画以外のことをお話したいと思います。その内容は…
★この人たちだってヒーローなんだよ★
言わずと知れたお笑いコンビ、さまぁ〜ずについてあーだこーだ言います。…ん?「どうしたワキリント?急にお笑いのこと話すのか?」ですって?
実は先日、ウルトラマンを中心に特撮ヒーローについての想いや、成長していく息子さんへの親心を綴ったRyoさんのブログ『僕が僕であること(仮)』にお邪魔させていただきまして、ぼくの特撮遍歴、それによって育まれたヒーロー観についてインタビューを受けたんですよ。
皆さん読みました?読んでよ。今からでもバンバン感動してリツイートとかブックマークとかスターをビュンビュン飛ばしてくれたってええねんで。
掻い摘んで話すと「スーパーパワーを持っているからヒーローというわけではなくて、それに触れた人が生きる支えにしたり、背中を追って同じ道を進もうとしたのであれば、どんな媒体、存在だろうとヒーローだ」ってことです。
ライダー、戦隊、ウルトラマンのような存在を「ヒーロー」と認識しているジャパンには、命を賭して火の中へ飛び込む消防士さんを讃える日とかないわけです。でも絶対にヒーローでしょ、消防士さんは。ここに疑いの余地はないはずだ。
小説の一節でもいい、ネットの優しい書き込みでも構わない、近所のにこやかなおばちゃんだっていいじゃない。「また明日も頑張ろう」と思える、心の拠り所になる存在がヒーローなのよ。おれはたまたま「スーパーヒーロー」がヒーローなだけ。
ほんで更にさまぁ〜ずがヒーローなだけ。分かるね?過去にはTHE YELLOW MONKEYや『SLAM DUNK』をテーマに語ってきたこともある当ブログですが、どれもこれも今日(こんにちと読んでほしい)までのぼくを形作り、またこれからも共に歩んでいくヒーローなんです。役者目指す前はお笑いやりたかったんだから。だからここで語るに値するっつーわけ。
宣材こんなオシャレなことある?好き。
★さまぁ〜ず基本情報★
さまぁ〜ずはツッコミの三村マサカズさんとボケの大竹一樹さんから成るお笑いコンビです。ここを押さえないことには始まらない。
結成当初は「バカルディ」というコンビ名で活動し、シュール(このシュールがどっちなのか、ふかづめさんに選定して頂きたいところ)な芸風が世間の支持を集め、レギュラー番組を続々と勝ち取ります。
既にスターの域に達しつつあったダウンタウン・ウッチャンナンチャンに続くお笑いスター候補、「お笑い界の若・貴」の一角として持て囃されるも、その片割れのホンジャマカと共演した『大石恵三』が終了すると仕事が激減。
個人的な所感として、売れない芸人より売れ終わった芸人の方がキツいです。お二人もこの期間が余程辛かったのか、各所のバラエティでゲスト登場する際は必ずこの苦労を語っています。だから当時の活躍を知らないぼくでも事細かに語れるんですよ。Wikipediaから引っ張ってきたんじゃねぇから。そこんとこよろしく。
さて、一時オワコン扱いの憂き目に会ってしまうバカルディでしたが、救世主となったのが今も交友関係の深いウッチャンナンチャンの内村光良さんと、スターとしての地位を確立しつつあった若手時代のナインティナイン・岡村隆史さん。
テレビから賞味期限切れのレッテルを貼られてしまいましたが、本来シュールなコントというのはめちゃくちゃ現実に根ざしているもの。いわば山下達郎や松任谷由実の音楽。普遍的に人間が持っている可笑しみを膨らませることに長けていたバカルディのコント自体が廃れることなど有り得ないわけでございます。
そんなバカルディが持つ普遍的な面白さが内村さんに、「~かよ!」に代表される通称「三村ツッコミ」が岡村さんにそれぞれハマり、徐々に露出を戻していくバカルディ。
そして転機となる海砂利水魚(現・くりぃむしちゅー)との改名を賭けた対決の末、現在の「さまぁ〜ず」へとコンビ名を変えられるも、人気番組で改名したことも手伝ってか、芸人的には「オイシい」展開に。
再び地上波バラエティ進出へのチケットを手に入れ、見事片道切符にしたさまぁ〜ず。ここでも普遍的なお笑いの力を業界や世間に見せつけているわけでございます。
一度低迷した過去こそあれど、ブレイクのきっかけ、同業者からの熱い支持、そして再ブレイクを経ての磐石な地位。皆さん気づいてますか。ここに至るまで全て「お笑いの実力」で売れていること。
かっこよすぎ……
シビれる……
「磐石」と表現しましたが、当の本人たちは低迷期を経験したこともあって現在のお仕事状況にあっても尚「磐石」とは思っていないところも含めてかっこいい。あの地位になってもまだ戦ってるマインドでいられるのかっこよすぎ。
そう、ぼくが伝えたいさまぁ〜ず基本情報、それは「かっこいい」こと。世間からは「ゆるい」と評価されがちなさまぁ〜ずは、そのゆるさの裏にお笑いへの情熱を隠した、実はとってもかっこいいコンビ。ファンからしたら基本中の基本であるこの情報が信じてもらえるように今回めちゃくちゃ語ります。まだまだ止まらねぇよ。
★緊張する緩和、緩和させる緊張★
まずはネタを作る根幹を担う大竹一樹さん。彼の作り出す世界観こそ、さまぁ〜ずのコントのシュールさの根幹。
バラエティでその異常なまでの神経質さを取り上げられることの多い大竹さん。コンビニや病院などでポンコツ店員に遭遇したエピソードは数知れず、何かと目をかっぴらいて不満をぶつけ「だっっっっっ!!!」とかやってるイメージがありますが、そのどれもがハズレなし。
散々キレた後にトドメの一撃喰らった後が「だっっっっっ!!!」なの、なんか分かるじゃないですか。「もうやってらんねっ!!!」みたいな。でもそういう時って通り越して笑うしかねぇやってなるじゃないですか。
そんな日常生活でムムムとなるアンテナの感度だけでなく、それをユーモアに転化させる技術も高いからこそ、現実にいなさそうでいそうな、ムカつくんだけどクスっと笑えちゃう絶妙なバランスのキャラクターを生み出し、命を吹き込めるんだと踏んでます。
結婚後は夫/父親ならではの哀愁溢れる体験を経て、元来の嘆き節の要素により磨きがかかり、可哀想なんだけど笑えちゃうキャラクターの解像度も爆上がり。大谷翔平も真っ青の二刀流の出来上がりですわ。
さて、他のお笑い芸人さんの主なムカつくキャラってツッコミがキレることでオトしがちですが、さまぁ〜ずのコントにおいて、そのリアクターとしてその場にいるのは三村マサカズさんなんですよね。
ツッコミとしての三村さんといえば、先述した「三村ツッコミ」。しかし、実際のネタ中に三村ツッコミが繰り出されるのは多くて2回かな、という印象です。意外っしょ?
大竹さんのエキセントリックなキャラクターに大して三村さんさえ「なんっだお前!」と言えば、1ボケ1ツッコミで成立するんですよ。いや、成立できてしまうんですよね。メタ的に言うとネタがそれで終わってよくなってしまう。
そして何より、それではシュールでなくなるんですよ。えっ何これ?…あ、変な人に絡まれちゃったな…から始まり、引っ込みつかなくなっちった…あぁもう…を経てフツフツと湧き上がってきた感情がどうにも止まらなくなって爆発するのが社会に生きる人間というもの。
そういう時に出てくるツッコミというのは、いわば心の叫び。センスもへったくれもありゃしない。いや、むしろセンスが邪魔なのです。なぜなら現実は洗練されていないから。現実を生きる人はツッコミで例えたりしないから。三村さんはコント中、苗字が違うだけのただの三村さんです。これがより一層ツッコミに至るまでの感情のグラデーションをこちらに信じさせてくれるんですよね。
大竹さんのトークで出てくる「だっっっっっ!!!」はリアルに感じていることとはいえ、トークである以上頭で再現されたもの。それをコントとして今リアルに感じたものとして表現できるのが、他でもない三村さんなんですね。コントで噛んだり言い間違えするのもリアルに生きてる証拠ですよ。多分。ね。そうですよね。
さまぁ〜ずレベルのお笑い芸人なんて、もう舞台に立たずともテレビや他のお仕事の収入で食っていけるのは想像に難くないじゃないですか。にも関わらず、2、3年に一回のペースでコントライブを続けているのもスゴいですよね。バナナマンや東京03が毎年ペースだから薄れがちですけど。
一回売れ終わったという悔しさを経験しているからこそ、お笑い芸人としての実力を鈍らせるわけにはいかない、そんな焦りすらも感じさせるコント/舞台への熱意。これでもまだあなた方は彼らを「ゆるい」と申しますか。
……いや、よしましょう。ゆるくていいんだ。ゆるさの中にある確かな面白さ。お笑いへの情熱を覆い隠すほどの脱力感。どちらもさまぁ〜ずの魅力です。
★さまぁ〜ずオススメ番組~おれはテレ朝を許さないスペシャル~★
続いてはさまぁ〜ずが出演する番組をご紹介します。みんな絶対観てるけど。あとあんだけコントコント言ってたんならオススメコント紹介しろやってね。
絶対オススメしてやんね。
バカプレミアなんだぞ。観ようとしてもYouTubeじゃあほぼ違法アップロードだし。公式(あのレベルで公式チャンネル作ったのもスゴくない?)でも一本だけだし。観たかったら金を払え。誰だってそーする、おれもそーする。
まずは順当に『モヤモヤさまぁ〜ず』ですよね。度重なる放送時間のお引越しにファンは戦々恐々としておりますが、なんやかんやで15年です。おかげさまで生きております。杖ついてでも続けてほしい。
ファンなら一度は待ち受けにしたであろう詰め寄りフェイス。
魅力は何といっても街で暮らすクセのある素人さんやちょっと入るのに勇気のいる店や食事との触れ合いです。受け入れる懐の大きさがイコール面白がれるレンジの広さになるので、露骨にコントのネタに活かされたりもします。
次の番組は『紙とさまぁ〜ず』。流行りの芸能人や役者さんや歌手さんとの絡みが一切ないことをトークのネタにしていたお二人からすれば、アンケートだけとはいえ接点を持てるのは嬉しいでしょうし、オリジナルの質問、そして回答から垣間見える両者の価値観が観られるのも最高。若い女性ゲストには毎回「これしたらおじさんっていうの教えて」って聞いてるのもウケる。
個人的にはゲストオススメのご飯を実際に持ってきて食べるくだりとかいいから、天狗と河童付き合うならどっちとか、算数問題に一言足して興味深くしてくれとか、そういうの増やしてほしい。ご飯でトークを膨らませて笑いが取れるのもさまぁ〜ずだけど、そんなことしなくても場が持っちゃうのがさまぁ〜ずなんだ。彼らの実力をもっと信じてくれ。
『7つの海をたのしもう!世界さまぁ〜リゾート』もいいですよね。ぼくはしばらく観てません。行った気になっちゃうから。それくらいビーチや周辺アクティビティ、ホテルの設備についての情報がキッチリまとまっていて、バカンスの予定があったらもう一回参考にしていきたいくらい。
この番組とかそうなんですけど、『Qさま!』とかも観ないです。基本的にさまぁ〜ずファンはさまぁ〜ず濃度が高ければ高いほど喜ぶ習性がある(ワキリント調べ)ので、VTR観るだけとか、早押しクイズ見守るだけのさまぁ〜ずにはそこまで惹かれません。
だからこそ。だからこそだ。
おれは『さまぁ〜ず×さまぁ〜ず』を終わらせたテレビ朝日を一生許さないからな。
ゲストの登場もごくごく稀で、週に一回、二人が近況を語ったり、妄想を繰り広げたり。スタンダップトークで観覧客を沸かし、視聴者を楽しませていた、さまぁ〜ず濃度100%、ゴリゴリのトーク番組『さまぁ〜ず×さまぁ〜ず』でしたが、昨今テレビ朝日の「バラバラ大作戦」という若手テレビマンと流行りの芸能人にタッグを組ませてバラエティを自由に制作させるプロジェクトと放送時間帯が被ってしまい終了。
お情けみたいにスタートした『さまぁ〜ず論』もアツい議論を交わす前に、一年後には引退してそうなタレントの持論を聞くカスみたいな企画で終わりの空気を匂わせ、その後しっかり終了。これのせいで敏腕と名高い芦田プロデューサーを信じられなくなっている自分もいるくらいです。
それにしてもテレ朝よ。視聴率がどうやったか知らんけど、あんな無感情に切り捨てるんかね?え?
おいテレ朝。
さまぁ〜ずやからってナメとんか?
これお前、仮に、仮によ?ダウンタウンやったら、終わらせたか、え?
大阪が一番と思うな???
ウンナンやったら、終わらせたか?
優しさにつけこむな???
とんねるずやったら、終わらせたか?
終わらすどころかゴールデンじゃボケ。
とまぁこのように、『さまぁ〜ず×さまぁ〜ず』終了によるダメージというのは未だ癒えない傷をさまぁ〜ずファンに与えていますし、コロナ禍とはいえ、長年続いた番組ですら終わってしまうという「結果」に当の本人たちが一番ショックを受けているだろうというのが、先述した経緯があるからこそ、ファンは本人たちよりも憤っているのです。
さまぁ〜ずを語る、それ即ちさまぁ〜ずの作り上げてきた努力の結晶を語るということ。地方民として、地上波に『さまぁ〜ず×さまぁ〜ず』がある喜びは初めて「上京してきてよかった」と思えた瞬間なんですよ。復活してくれ。
一度でいいから行きたかったなぁ、観覧。
★結論、さまぁ〜ずはヒーロー★
以上で特別企画、さまぁ〜ず語りは終了です。皆さんに二人の魅力は十分伝わりましたでしょうか。
これだけ熱く語れるということは即ち、ぼくの人生、考え方に大きな影響を今も与え続けているということ。「さまぁ〜ずに会えるまで死ねない」と、生きる希望を与えていること。
結論、さまぁ〜ずはぼくのヒーローです。で多分、っていうか絶対に、ぼくだけのヒーローじゃない。
これからもどうか、お身体にお気をつけて。