【テスト㉔-B】ブラック・ウィドウ大復習!!
こんにちは!雨が降ったらショーシャンクの空にごっこをすればいいじゃない。どうもワキリントです。
あくまで「帰宅中」「一軍じゃない服装で」「温かいご飯の用意ができている」という条件付きで、ですけどね。それがないときのごっこ終わりは悲惨そのものですよ。おすすめしません。おパンティ含めビッシャビシャですから。悲しみの涙を流すこと請け合いです。
思えば地元での学生時代、ちょうどゲリラ豪雨という概念が世間の認知度を高めていた頃、おパンティ含めビッシャビシャになった状態で帰ってきた私を、オカンは「はよ風呂入ってき〜」と玄関までバスタオルを持ってきてくれました。家族やねぇ。
というわけで今回は『ブラック・ウィドウ』の復習回!一年近く公開が遅れ、ハードルも相応に高くなっていた今作ですが、さぁどんな感じだったんでしょうか!ちょっくら見てってよ!あ、ビッシャビシャになっとんなら、はよ風呂入ってき〜(バスタオルを渡しながら)。
★あらすじとキャラクター★
『シビル・ウォー:キャプテン・アメリカ』(2017年)の直後が舞台の今作。この頃のMCUはというと、ヒーローの活動は国連によって規制され、それに反するものは追われる身、最悪の場合投獄されるといったものでした。
そんな中、軽々と世界の監視の目を掻い潜り逃亡を続ける女性がひとり。今作の主人公にしてMCUのグレートマザー、ブラック・ウィドウ先生ことナターシャ・ロマノフさんその人です。
独自のルートであらゆる道具を調達してくるメイソンさんの協力を貰いながらひっそりと暮らしていたのも束の間、謎の刺客、タスクマスター君の襲撃を受けるナターシャさん!
CIAやFBIが捕まえに来れるわけない、アベンジャーズが迎えに来たわけでもない、では何が自分の身に振りかかろうとしているのか…わずかな手がかりを頼りに、ブダペスト(ようやくや!アチィ〜!)へと赴くと、そこにはかつて、レッドルームというソ連の悪〜い暗殺者組織にナターシャさんが所属していた頃、とある潜入任務で姉妹としてあてがわれたエレーナさんが待ち構えていました。
ナターシャさんだけが持っていると思われていた「ブラック・ウィドウ」の肩書きですが、これはレッドルームでの過酷な訓練をクリアし、暗殺者として世界のあらゆる大事件を裏で起こしていたエージェント達の総称でした。エレーナさんもその一人。
姉妹感動の再会というわけにもいかず、タスクマスター君や大勢のウィドウ達から逃走する二人。どうやらエレーナさんが握る、レッドルーム転覆にも繋がる「鍵」の奪取が追手の目的のようです。
話を聞いていくうちに、組織を抜け、S.H.I.E.L.D.に加入するために消したはずのレッドルームのトップ、ドレイコフ将軍が生きており、雲隠れしていると知ったナターシャさん。なんでや!!
MCU史上でも指折りの胸糞おじさん。こういうのがまだ世界にはごまんといる。
過去に決着をつけるため、レッドルームへのカチコミを計画するナターシャさんでしたが、そこは上層部の人間以外は場所すら知らない秘密の要塞。
より機密の情報にアクセスできる人間を求めた二人は、潜入任務で父親だったアレクセイさんと、科学者の顔を持つ母親役のメリーナさんに会いに行きます。
パッツパツの栄光に縋るオッサン。
組織を抜けヒーローになった者、レッドルームの呪縛に囚われ続けていた者、利用され投獄されていた者……任務で寄り集められていたに過ぎない偽りの家族の再会は、果たして組織を打ち倒す鍵となるのでしょうか!
だいぶ引いてる周りの人達。
スパイものというと展開が二転三転して、「え、今なんでこれやりよんやったっけ?目的ナニ?」ってなるときも多くないイメージ(ぼくが悪いだけかもしれん)ですが、実に単純明快、一つの目的に向かって順序だてて近づいていく観やすいものになっています!
★約束は守る男★
さて、続いては見どころ、という名目で感想を垂れ流す章ですが…先週の予習でぼくはこう言いました。
「アカンかったときはアカンって言うから!」と。
トータルの結論としてぼくはすごい好きですが、アカンところはしっかりアカンなと思ったので、少しお話したいと思います。まぁ聞いてってよ。
まずは全体的に、ドラマみたいなのっぺりした画面だったなぁという印象があります。序盤のタスクマスター君が襲撃するシーンはパキッとしてて良かったんですが、その他がやけに牧歌的と言いますか…ピリピリしてないんですよね。要ると思いません?「一刻を争う感」って。スパイものって。
『キャプテン・アメリカ:ウィンター・ソルジャー』(2014年)という、少々分の悪い比較対象があるだけに差別化を図ったような気もございますが、ビビらず突っ込んでほしかったな。
一番ムムムだったのは散りばめられた伏線がバレバレなストーリーテリング。まともな人が一目見れば「あー、これラストで似たような台詞言うんやろな」って察して、でそれがマジで起こっちゃう。期待を越えてこいよ。天下のMCUだろうがよォ!
これが後々出てきますよ〜、覚えといてね〜って面して無意味な会話や回想が繰り広げられるんすよ。バレんようにせんと。伏線やから。伏せんと。目先の安いエモに簡単に手を出しているような気がしてちょっと不安になっちゃいましたね。
しかし脚本で言うと、期待してなかったというか、公開前に推しだしてなかった要素の描写が実に素晴らしかったです!
ぼくもまだまだ勉強中、価値観のアップデートに励んでいる問題を取り扱い、割と近い解像度で描いてくれていたので、「そういう話題」を描いたものの中で、現時点でのぼくが一番しっくりくる作品になっていました。
それで気づいたんですけど、映画って作り手の「一番観せたいもの」というか、「どういう層に刺したいか」を読み誤るだけで評価が180度変わると思いませんか?
例えばFNS歌謡祭とかでサザンオールスターズメドレー!って大々的に宣伝して期待して観るけど、蓋開けたら本家が歌うのは最後の新曲だけで、往年のヒット作は流行りのジャニーズとかティーン世代の歌姫…とかだったら、「いやそんなん観たいんちゃうねん」ってなりません?でも企画の意図として「サザンに触れることの少ない若い世代に良さを知ってほしい!」が根底に流れていることを知ってたら、多少は有意義な時間と思えるんではないでしょうか。
本作ではナターシャさんの過去の掘り下げにめちゃくちゃ期待がかかっていましたが、そこから離れられずに終わっちゃった人からしたら、実に退屈で不満の残る作品になってしまうかもしれません。
というか、そこをガッツリやるんだとしたら、それこそドラマでやるべきでしょう。2時間ちょっとの限られた尺では足りないことは目に見えてましたからね。
何週も経てのこれならば、また評価も変わってたかも。実に惜しい。
変な話ですけど、大作や話題作になればなるほど、過度な期待をしない、フラットでニュートラルな状態で観ないと評価にエゴが出過ぎます。そういう点でぼくは上手く脚本のやりたいことに乗っていけたかな、とホッとしてます。ちゃんとしっかり泣きましたし。っぶねぇ〜。褒めるつもりやったのに結局ディスってませんでした?なんとか褒めに戻せて良かった。
画面だのストーリーテリングだのが作り手にとって二の次三の次だったことは控えめに言ってもプライドないんかボケ案件ですが、私たちはここをやりたかったんじゃ!という強引なまでの熱量が感じ取れたんでグッジョブと言わざるを得ないです。バカが作った熱量100%の映画なんてワタシ始めて観たかも。いいっすね、こういう映画との出会いも。
アクションで言うとめちゃくちゃスパイしてました。ブダペストでの一連のシーンなんか、身近なものが全て凶器になる暗殺者ならではだったし、一転してカーチェイスになると姉妹のかけあいを織り交ぜながらの大掛かりな観応えがありました。
予告編の空中落下しながら戦うシーンも観賞体験としての新しさという観点では有意義でしたが、スパイらしさと、なによりブラック・ウィドウ先生らしさが出たのはブダペストだったのかな、と思います。
★影にいたからこそ光になれる★
以上で『ブラック・ウィドウ』の復習はおしまいです!
いやぁ〜、語りすぎなくらい語ってしまいました。途中FNS歌謡祭の話してたな?逸れに逸れましたね。めんごめんご。
ドラマでやるべきなんてことも言いましたが、やはり大画面で観るMCUは定期的に摂取しておかないと生きていけません。ぼく個人は概ね満足しましたし。
ぼくのものも含め、世間の評価なんて当てにならないものなんですよ、結局のところ。皆さんの目で確かめて、自分でどの道を行くのかを決めることが大切です。
ナターシャさんは組織を抜け、エージェントを経てアベンジャーズとして光の下で生きました。その人生が影で暗躍するレッドルームによって見繕われた偽りの家族にも変化を与えることができました。ナターシャさんの「ヒーローとして生きる」という選択の賜物です。
任務のため、と割り切ったドライな印象から始まったナターシャさんの約10年をかけた変化が、ここまでヒロイックにスクリーンで観れたことは素直に祝福せざるをえません。マジでありがとう。言いたいことは山ほどあったけど。
ディズニーのせいでTOHOシネマズ系では上映してませんし、そうじゃなくても外出がはばかられる時代ですが……ぜひとも体調には万全の注意を払って、映画館へブラック・ウィドウ先生に会いに行ってほしい!
どうせディズニープラスでお金払ってもサーバー落ちるから!!ディズニープラスに関してはボコボコにディスります!『ブラック・ウィドウ』はトータルで褒めます!ぼくのスタンスは以上!おめぇらの気持ちもぶつけてくれよな!それでは!!
世界初、優しいスパイ映画。
【テスト㉔-A】ブラック・ウィドウ大予習!!
アメコミ映画……
あめこみえいが……
American Comics Movies……
미국 만화 영화 ......
Американский комикс ……
Película de cómics estadounidenses ...…
……فيلم كاريكاتير أمريكي
了乂]彡日央画……
繧「繝。繧ウ繝滓丐逕サ窶ヲ窶ヲ
--・-- -・・・- ---- ・・-・- # # # #
………………はっ!!!!
いやいやすいません!久々のアメコミ「映画」が観れる僥倖をありとあらゆる言語で噛み締めていて、気づいたら皆さんが見てました。白い目で。どうもワキリントです。
でもそれくらい飢えてたんですよ。アメコミ映画にさぁ。許してやってよ。後半なんて暗号だったでしょう。
暗号といえばスパイでしょう。
スパイといえばブラック・ウィド
『ブラック・ウィドウ』が遂に遂に遂に遂に遂に公開だぜフrrrrrrrrrrrrrrrヒャッッッッッホォォォォォウ!!!!!
あ、またもやすいません。食い気味に喋っちゃいました。もう早速始めましょう。
去年の5月公開予定だったの、今となっては逆にウケてきますね
★あらすじとキャラクター★
今作の主人公は言わずもがなブラック・ウィドウ先生ことナターシャ・ロマノフさん。
2017年に『シビル・ウォー:キャプテン・アメリカ』で世間から追われる身となった先生。ですがそこは本職スパイ。ひっそりと暮らし、身を隠すことなどお手の物。
スパイあるある、名義の違う身分証が山のようにある、チェック!
そんな中出会ったのがエレーナさん。彼女と先生はその昔、レッドルームというソ連の組織で暗殺者として育てられた「姉妹」でした。
行動を共にしていく内に、レッドルームの秘密を知ってしまう二人。これは敵わんとばかりに、二人は「両親」に助けを求めます。
それが二人と同じく暗殺者として生きてきたメリーナさんと、
ソ連のキャプテン・アメリカ的な存在、レッド・ガーディアンことアレクセイさん。
「家族」で力を合わせて自分達を作った組織と戦おうとするナターシャさんですが、そこには致命的な問題がありました。
それが四人は血の繋がらない、過去の任務によって寄り集められた「偽りの家族」だった、ということでした…
スパイと裏切りは切っても切れないですよね。もはやワンセット。スパイといえば裏切り、裏切りといえばスパイ。季語かもしれん。冬の。
アベンジャーズとは真逆のヒリついた「偽りの家族」と戦いに向かうナターシャさんを、ありとあらゆる技に精通しているタスクマスター君が狙います!
さてどうなるナターシャさん!「偽りの家族」の間にどんな変化が生まれるんだ!それが彼女にどんな影響を与えるんだ!っていうかそんな目立った行動してたら誰か捕まえにくるんじゃねぇのか!どうなんだ!!
謎に包まれた先生の過去の如く、展開の読めないスパイアクションになりそうです!早く観せてくれ!!!
★見どころ★
なんといっても、アベンジャーズの最初の6人、「オリジナル6」の中で最も素性を明かされていないナターシャさんの過去を掘り下げてくれそうなのがファンにとってはたまりません!
ナターシャさんといえば、過去作で度々言及されているように、なかなかにヘビーで血塗られた、およそヒーローとは対極に位置する仕事をやっていた様子。
遂にそこにMCUが踏み込んでくれる、メスを入れてくれるというのがドキドキワクワクです!
スパイあるあるその2、鏡に映った自分を真剣な面持ちで見る、チェック!
『シビル・ウォー』以降の先生というと、やけにヒーロー然としているというか、世界を守る、指揮を執ってチームを運営する、ということに積極的なんですよね。まるで人が変わったみたいに。
その辺のいくつかの「???」を紐解くヒントも、今作には隠されているはず!嬉しい!ようやく先生がぼくたちのことを受け入れてくれたみたいで!!
アクションの観点では、訓練によって卓越した身体能力を長年観せてくれた先生ということもあって、「ヒトを超えないアクション」に期待しています!
ビームも出ないだろうし、巨大化もしないだろうけど、だからこそシビれるものが観れるのではないかと!そう思います!今作は同様の訓練を積んだ「家族」の皆さんがいて合計4人でしょう!?
展開的に一致団結することになったら力を合わせて『Mr.インクレディブル』みたいなのが観れたら沸くかも!
そして注目したいのが今作のヴィラン、タスクマスター君。『黒子のバスケ』の黄瀬に代表される技の完全なる模倣を得意とするキャラクターですが、MCUなんでコピー元がアベンジャーズなんです。まさに「ひとりアベンジャーズ」!
ホークアイ先生やんけ!
血塗られた過去を持つ暗殺者だった自分をヒーローに変えてくれ、家族として大事に想うほどにナターシャさんにとって大きい存在であるアベンジャーズ。それのコピーと戦わねばならない、家族と戦わねばならないブラック・ウィドウ先生の勇姿は見逃す訳にはいかないですよね!!さぁ映画館に行こう!
★希望の光★
さて、この辺で授業もシメといきますか!いや〜久々の映画の予習でテンション上がっちゃったわ!!!
すいませんね皆さん!本来ならば去年に観れていたものが、にっくきウィルスのせいで延期延期でしたから!それを乗り越えての公開ですから!否が応でもアガっちゃうんだわ!!
あまりピックアップされませんが、ブラック・ウィドウ先生ってMCUで初めて登場した女性ヒーローなんですよね(初めて戦った女性キャラクターでいうとペッパーさんという言い方もできるのでヒーローと言いました)。アイアンマン先生がビッグダディとするならば、ブラック・ウィドウ先生はMCUのグレートマザーとなるわけです。わかるね??
そんな母なる先生を主役に据えた作品を、10年近くをかけて築き上げたサーガを終え、新たに物語を紡ぎ始める、その一作目に置いてきたというのは、最大限の賛辞とリスペクトのこもった編成としか言いようがありません!
なんやかんやあって映画館で上映された次の日には配信もされちゃうところまで来たけれど、「映画」として観たいファンのためにギリギリまで戦ってくれた跡が見えます!感謝の観賞で労いたい!でもアカンかったときはアカンって言うから!
とにかくマジでありがとう!またしばらくは生きていけそう!!
ということで7月8日に映画館で公開、ディズニープラスでの配信は翌日7月9日となった『ブラック・ウィドウ』!同じ観るなら配信じゃ損!損!映画館へぜひ足を運んでくださいませ!それでは!
【大尖り記事】最近の映画界隈の諸問題に自分も首を突っ込ませてほしい
クソめんどくせぇ。
以上です。
【模試③-A】ロキ大予習!!
こんにちは!
さぁさぁさぁさぁ!!始めよ始めよ!『ロキ』の予習をさぁ!!
あ、すいません。どうもワキリントです。
前のめりになりすぎて挨拶も雑にしちゃいましたね。これはよくない。全てのコミュニケーションは気持ちの良い挨拶からって偉い人言ってました。
決して前置き考えるのが面倒くさくなったからではないですから。その辺勘違いしないでほしいです。マジで。
それでは早速行きましょう!
★ロキ君のこれまでを振り返ろう!★
さてさて、相も変わらず、本作の主人公がどんな人生を辿ったかを振り返っていきましょう。3回目ともなるとこちらも新鮮味がなくなってきましたね。皆さんはどうですか?
そんなこんなで主役はロキ君でございます。初めての不良(ここでは敵キャラのことを不良と言います。忘れた頃にやってくる学校の設定)が主役のドラマ!とはいってもロキ君はその場その場で敵味方の立ち位置が変わっていくトリックスター。不良という言葉ではいささか表現に誤りがあるかもしれませんね。
そんなロキ君の初登場は『マイティ・ソー』(2011年)。兄であるソー先生の王位継承を妨害し、自らが王座に就こうと目論みます。
途中で自身の出生の秘密を知ったロキ君は世界の破壊を画策。パワーを取り戻し、故郷のアスガルドへと帰ってきたソー先生と対決しますが、宇宙の彼方へと消えていってしまいました。
その後、『アベンジャーズ』(2012年)では満を持して地球に降臨。洗脳能力を持つ杖・セプターの力や、空間を操ることのできる四次元キューブの力を駆使してニューヨークに宇宙の軍隊を派遣、地球の支配を計画しますが、団結したアベンジャーズに阻まれます。ハルク先生からはビタンビタンも喰らいます。
地球での行いを受け、アスガルドの収容所に送られたロキ君がソー先生に協力を仰がれ、ダークエルフとの戦いに加わったのが『マイティ・ソー:ダーク・ワールド』(2014年)。ここでなんやかんやあって、ソー先生視点では姿を消したことになってます。
『マイティ・ソー:ラグナロク』(2017年)でアスガルドに帰還したソー先生に見つかってしまったロキ君。旅の中でソー先生やわだかまりも遂に解け、共に戦います。が……
『アベンジャーズ:インフィニティ・ウォー』(2018年)でなんやかんやあります。確認してよ。もう限界だよ。
続く『アベンジャーズ:エンドゲーム』(2019年)でなんやかんやあって2012年のニューヨークの戦いに戻ってきたアベンジャーズの面々。そこには当然ロキ君もいます。そんな彼がなんやかんやして、姿をくらましてしまいました!!
ハァ…ハァ…駆け抜けましたね…初登場から10年ともなると、その歴史も一筋縄じゃあいきません。「なんやかんや」という魔法の言葉がなければぼくは終わっていました。
そんなこんなで、今回主役としてぼくたちの前に姿を現すのは、2012年で姿を消したときのロキ君、ということです!たぶん!
★あらすじとキャラクター★
続いて内容にまいりましょう!
2012年から姿を消し、行方の分からなかったロキ君ですが、どうやら逃走中に捕まったようです。よかったよかった。何しでかすか分からんからね。
彼を捕まえたのはTVAという組織。ざっくり言うとタイムパトロールです。ロキ君が姿を消したことで歴史が分岐してしまったんですから、組織が動いて捕まえに来るのも当然っちゃ当然。
歴史の歪みを起こした責任をとるため、エージェントとして改変された歴史の修正を余儀なくされるロキ君。嘘や変装(というか変身)で周りを欺くのは彼の十八番です。エージェントのメビウスさんの協力を得ながら、世界の歴史にメスを入れていきます!
いやー、実にシンプル!やることも明確で目立ったキャラクターも二人だけ!説明しやすいったらありゃしねぇ!!こうでなくっちゃあね!
★返り咲け!!★
さぁ、複雑な振り返りから打って変わってサクッと終わったあらすじ紹介を経て、今回の予習は以上となります!
MCUの要所要所でトリックスターぶりを存分に発揮し、不良でありながら熱狂的なファンも多いロキ君が主役ということで、期待が高まります!
なんといってもロキ君が2012年の頃というのがキモですよねぇ。
それ以降のロキ君はというと、家族に対する愛を見せたり、茶目っ気を出したり、王座への妄執から解き放たれたり、挙句の果てには人生最大の裏切りポイントで裏切らなかったり(ロキ君は「嘘と裏切りの神」です)と、作品を重ねるごとに成長はするんだけど、「ロキ君らしさ」を失っていっていたんですよね。
早い話がお行儀よくなっちゃった。なまじソー先生のように愛を持って接してくれる相手と接しちゃった10年という歳月は、ロキ君をまる〜くしちゃいました。となるとお話的に伸びしろがないわけです。不良の悲しきジレンマ。
ところがこれからディズニープラスで会えるロキ君は、嘘つきまくりの、騙しまくりの、裏切りまくり!らしさらしさのオンパレード!ヒャッホォーウ!!不良最高(教師にあるまじき言動)!!!!
知らん組織の怯えたウサギみたいな顔したオッサンごときがロキ君についてこれるとでもお思いか!?!?否!
ロキ君!!
悪のカリスマへと返り咲け!!!!
ってな感じで期待しまくりです!個人的には!いい子になったロキ君は映画で堪能しましたからね。アレはアレですごく感動しますよね。
だったらドラマでは存分にヤンチャこいちゃうロキ君観たくない??ぼくは観たい。期待しちゃう。
とうとう明日、6月9日に迫った配信が待ちきれません!!知り合いに配信の日聞かれて19日って嘘ついちった!ロキ君のせいです!!それでは!!!
【模試②-B】ファルコン&ウィンター・ソルジャー大復習!!
こんにちは!睡眠の質を改善したいワキリントです。
眠りの質が高いと一日の質も高くなるような気がしませんか?最近はシャワーのところをわざわざお風呂沸かしてみたり、自律神経を整えるストレッチをやってみたりと、よく眠れることに関して並々ならぬ情熱を注いでいます。
その結果熟睡できても、この前はめちゃくちゃ怖い夢を見てイヤ〜な目覚めをしてしまいましたけども。プラマイゼロ、むしろマイやないか!!
そんなわけで今回は『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』をネタバレなし(ちょっとあるかも)で振り返る復習回となっております!レッツゴー!
★あらすじ★
舞台は『アベンジャーズ:エンドゲーム』のあとの世界。サノス君が襲来した傷跡はまだ癒えず、修復の真っ只中といったところ。
主人公の一人、ファルコンさんことサム・ウィルソンさんは、自慢の翼を搭載したジェットスーツを駆使し、アメリカ軍と協力してテロリストの脅威から世界を救うために日々戦っておりました。
情報を収集する中で、「フラッグスマッシャーズ」なる集団が難民たちを次々に支援者へと変え、暗躍していると知ったサムさん。しかし、神出鬼没の彼らの足取りは掴めません。
プライベートでは、地元の港町で二人の息子と暮らす姉のサラさんの生活をなんとか立て直そうと奮闘するも、一筋縄ではいきません。おいおい八方塞がりじゃねーか!
一方のウィンター・ソルジャーさんことバッキー・バーンズさんはというと、過去に組織の殺し屋として行った「任務」の償いを行っていました。
洗脳され、罪なき市民でも手にかけてきた数十年が影響したのか、セラピストに対してもぶっきらぼうな態度を頑なに変えようとしないバッキーさん。おいおい!早くあの頃のにこやかプレイボーイに戻ってくれよ!
そんな悩める二人がテレビで目にした衝撃の光景。それはサムさんが「これはアメリカのもの」と博物館に寄贈したはずの、キャプテン・アメリカ先生の盾を我が物顔で持った「新生キャプテン・アメリカ」!
普段はめちゃくちゃ仲の悪いサムさんとバッキーさんですが、心から信頼するキャプテン・アメリカ先生の盾をドヤ顔で構えるイケ好かない野郎、ジョン・ウォーカーさんへの思いが一致。一時共闘といった形で行動を共にします。
過激な方法で世界を変えようとするゲリラ、イヤな奴の手元で輝く大親友の盾、隣を見れば反りの合わない相棒(仮)……問題だらけの状況で、二人は上手く協力しあえるのでしょうか!?というのがあらすじです。
内にも外にも問題だらけなチームが少しづつ改善に向かっていくのはドラマの王道!映画にしなかった意義もそこにあるのでしょう。
★キャラクター★
さてお次は脇を固めるキャラクターを紹介していきましょう!
皆さんが気になっているであろう二代目キャプテン・アメリカ、ジョン・ウォーカーさんは名誉勲章を貰うほどの優秀な軍人。相棒のバトルスターことレマー・ホスキンスさんと任務にあたります。
最初は「なんだこいつ!」「こんなのキャプテン・アメリカじゃない!」となるでしょうが、そんなのジョンさんが一番理解している様子。大きな看板を背負った責任と期待に応えようと一生懸命な姿は「ま、まぁこいつも悪くはないかな…」くらいにはなるでしょう!温かく見守ってやってよ!
続いて今作の敵組織となるフラッグスマッシャーズ。そのリーダーは意外や意外、一見すると幼気な少女!その名もカーリ・モーゲンソウさん。
「世界は一つ、人は一つ」を掲げる彼女の思想に傾倒する支援者の隠匿によって、目的や足取りが一向に掴めません。なんとかして先の行動を読みたいバッキー&翼…
そんな二人が頼った人物というのが、あろうことか『シビル・ウォー:キャプテン・アメリカ』でアベンジャーズの分断のきっかけを作った極悪人、バロン・ジモ君!てめぇこの野郎!まだ許してねぇからな!!
アベンジャーズ、特にバッキーさんにとっては因縁の相手となるジモ君ですが、彼が持つ膨大な裏社会の情報やコネは非常に有益。ジモ君にも何やら思惑がありそうですが、背に腹はかえられぬ精神で、国に属するジョンさんにはできない、ギリギリどころかだいぶアウトなやり方でカーリさんの足取りを追うサムさんチーム!
道中、『シビル・ウォー』で指名手配犯となったサムさん達の逃亡を幇助したとして、闇の世界に身を隠していた(完全にとばっちりやんけ)エージェント13ことシャロン・カーターさんの協力も受け、次第にフラッグスマッシャーズへと近づいていくチーム・ファルコン!
フラッグスマッシャーズ、チーム・ファルコン、チーム・キャップ、それぞれの思惑が交錯しながら展開していくうちに、それぞれのキャラクターにも心境の変化が現れます!これもドラマならでは、一人一人がじっくり掘り下げられてたまらんですねぇ〜!
あと最後に一人だけ、イザイア・ブラッドリーさんという男が出てくる、と…それだけをお伝えさせていただきます…!予告映像にも出てこないキャラクターでいわばネタバレ、校則違反となってはしまうのですが…!どうしても伝えるべきだ、と…いやほんと、睡眠不足になるくらい、授業するのがめっちゃ遅くなるくらい悩んだのですが…!!!観た人ならば分かってくれるはず!っていうかこれまでどれだけネタバレ踏まずに紹介してきたというの!許せよ!
★マジでスクリーンで観たかった★
最後は内容ですね。いやぁ、もう……
感無量じゃない??
骨太というかなんというか、ガッツリMCUの中の「世界」を真っ正面から描いてくれてありがとう…!という気持ちでいっぱいです。全6話とは思えない密度の濃さ。余韻も味わい深いのよねぇ。
好きな人ならば一度は思ったことがある「ヒーロー達が戦っているところもいいけど、彼らが普段どんな日常を送ってるのかも観たい!」という想い。本作はそれを世界まるごと見せてくれた気がしています。
しかし決して「こんな暮らしなのか〜!楽しそ〜!」とはならないのがMCUの本気度の表れ。現代社会にも通ずる問題をまざまざと映し出した前半戦は、観ているこちらも苦い顔で悩み苦しんだことと思います(誤解のないように言っておきますが、話はめちゃくちゃ面白い)。
そして後半戦。「とうとうやっちまった!」の第4話から「おーし!いったれいったれー!!」の第5話、からの最終第6話……
「ヒーローって……これだよな…………」
もうなんも言うことないです。「正解」を叩き出してしまいました。だからこそ、だからこそなんだよなぁ…
スクリーンで観たかった……!
前半戦で我々に提示される様々な問題を一週間各々が悩めるのも、後半戦でお預けをくらって徐々にボルテージが上がってくるのも、ドラマでなければ体験し得なかったことですが、その結論が実にヒロイックで…できることなら映画として出会いたかったな…というのが正直なところです。
しかし、晴れて本作の主人公となったサムさんの本質を鑑みるに、ドラマ向き(映画向きではない、とは言ってねぇから!)なのかな、とも思いました。
というのもサムさんは、様々なレビューでも言われているように「対話のヒーロー」なんですね。拳で解決することをギリギリまで迷い、心に訴えようと尽力できる慈しみのヒーローなんですよ。さすが退役軍人省のカウンセラー経験者。
そんなサムさんのヒロイックな場面というと、必然的に「語る」シーンなわけです。敵味方入り乱れてドンパチやって、敵倒したら気分爽快ハイ大団円、というのは映画でやればいいんです。世の中の大多数はそういう娯楽をヒーローに求めてんだから。知らんけど。
そんなわけでサムさんの5話から最終話にかけての立ち回りはヒーローとしての正解すぎたと言ってもいいくらい、ヒーロー好きとしては大満足でした。しかし、だからこそもっともっと多くの人の目に触れるといいますか、敷居の低い感じで届いてほしかったな、というのが個人的な想いです。
もう一人の主人公であるバッキーさんにも似たようなことが言えます。暗殺者としての拭いされない暗い過去を持つバッキーさんは、果たしてヒーローとしての資格を持っているのか、そのことにバッキーさん自身が答えを出すには、映画の尺はあまりにも短すぎます。
サムさんを筆頭に、様々な人との関わりを経て答えを模索していくバッキーさんを描くために、ドラマはこれ以上ない舞台だったと思います。こんなに掘り下げてくれてありがとう。媒体の特色を把握し完全に使いこなすMCU、決して簡単なことじゃないと思います。感嘆しますわ(韻を踏みました。特に意味はありません)。
既に映画としての企画も検討中とのこと。ぜひとも実現されてほしいものです!いやマジで!大画面で観てぇよ!ヒーローをよォ!
★これでようやく……★
さて、以上で『キャプテン・アメ』…おっと、『ファルコン&キャプテン・アメ…』おっと、『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』の復習は終了となります。
第1話冒頭からトップスピード、ハイカロリーで駆け抜けたという表現がピッタリの作品でございました!
大好きなヒーローの脇を固めてきた、大好きな相棒(界隈ではサイドキックって言います)たちを主役に据えた作品ということで、いつもなら即復習するところをアホほど期間を空けてしまいました。間に『男はつらいよ』のこと語っとんなぁ?何しとんねん?
語り尽くせぬほどに語りたいことが多い作品だったということにさせてください。これ以上は待たせられないですしね(待っていたかどうかは別として)。
少なくともトップクラスの出来であることは間違いありません。ワキ君、太鼓判押しちゃう。それはそれは特大のやつ。
近頃は梅雨も近づいてきて中々空模様もスカッとしませんが、同じ空の下で暮らし、忌々しいウィルスに同じように辟易している世界中の仲間たちのことを想いながら、たまには空を見上げてみるのもいいかもしれません。ヒーローが翼を広げて見守ってくれてるかもよ?
いやぁ〜久々にいいアメコミを摂取できてホッコリしました。ぐっすり眠れそう。皆さんも安眠サプリとしてのアメコミ観賞、いかがですか?それでは!
【天文学⑥】ソー先生と学ぶ『男はつらいよ』
ソー先生
やあ皆、久しぶりだな。日本の有名シリーズを制覇しつつ、それらがなぜ国民に浸透するようになったのか、映画としての美点はどこかを探っていく天文学の授業、今回は不動の一大シリーズ『男はつらいよ』を学んでいこう。……と、言いたいところなんだが、一緒に学んでいくワキリント君の姿が見えないな……一体どこへ…
ガタンゴトン…ガタンゴトン…プシューッ!
ソー先生
お、ワキ君!どこ行ってたんだよ!待ってたぞ!
桜が…咲いております。
ソー先生
えっ?
懐かしい葛飾の桜が今年も咲いております……
ソー先生
あっもうすんごい影響されてんだ
★長旅になるよ〜★
ゴロゴロゴロゴロ……ピシャーーーン!!
わばばばばばばばばば!!ビリビリビリビリシビレビレビレ!!!
ちょっ!何するんですか人が気持ちよくフーテンしてたってのに!
ソー先生
作品世界に浸るのはその辺にしとくんだワキ君。浸るのが長すぎたのか、それとも授業するのが億劫だったのか知らないが、もうとっくに桜は散り始めてるぞ。なっさけない。
まぁ4月にやれてるだけ良しとしてくださいよ。
さて、今シリーズは気ままな旅烏の寅さんこと車寅次郎さんと、故郷・葛飾区柴又で彼の帰りを待つ人々との交流を描いたホームドラマ、ホームコメディでございます。ドラマとして始まり、寅さんがハブに噛まれて亡くなるという衝撃の最終回に抗議が殺到。その末に生まれたのがこの映画シリーズだそうです。
ソー先生
キャラクターもさることながら経緯も破天荒だな。だが、それだけ愛されたシリーズということなんだろう。
で、何作品あるんだ?前回の『釣りバカ日誌』シリーズは20作品だったけど。
50作品です。
ソー先生
……は?
50作品です。嘘じゃないです。
ソー先生
……長きに渡って愛されすぎじゃないか?
いや、本当にビビりました。TSUTAYAの棚の一列使いきるんちゃうかってほどの作品数。1年で全部観るとなると他の作品に手がつけられませんし、何より一つ一つの余韻ってもんがありません。じっくりと10作ずつ、取り上げていければいいなと思っております。
ソー先生
しかしそうなってくると、年1ペースでやっている私の授業は……
今後5年は『男はつらいよ』ですね。
ソー先生
なっがぁ……
授業も長いので目次を作りました↓
★怒濤の10作連続レビュー★
さて、それでは早速10作目までの感想を観ていきましょう!
ソー先生
ウジウジしててもしょうがないんでやっていくか!ドンと来い!
一作目 男はつらいよ
さくらさんを嫁に出すやつ。
ちゃんと寅さん=渥美清さんの声を聴いたのが初めてだったのでいい声〜となりました。寅さんのイメージが付いちゃってるからか、下町人情の権化みたいな声でやんすね。あとシンプルに「ワタクシ、生まれも育ちも…」のやつ聴けて感無量。寅さんや〜となりました。スイカの名産地〜!
二作目 続 男はつらいよ
お母さんを探すやつ。
安易にメロドラマにしない気概を感じました。そこから更にもう一捻りしてくる優しいラスト。嫌いじゃないですこういうの。
マドンナのためにめちゃくちゃ頑張る寅さんが愛すべきバカすぎる。先生との交流もいいですね。さくらに子供ができました。
三作目 男はつらいよ フーテンの寅
旅館で番頭するやつ。
この辺から育ててくれた叔父夫婦に恩返ししたいやつになってくる。単に口が悪かったのが実は照れ隠しでした、にシフトできる上手いやり口ですね。
四作目 新 男はつらいよ
ハワイ旅行に行けないやつ。
人情モノと思ったけど意外とみんな薄情なんですよね〜、さくらさんだけは泣いてくれた。でもどうなんでしょう、叔父夫婦のためとやっていることは結局自分のメンツのためなのかもしれない。心優しい三枚目と単なる見栄っ張り、そのグレーゾーンを突くのがうめぇ。
五作目 男はつらいよ 望郷篇
豆腐屋で働くやつ。
初めて「地道に働く」というムーブをとります。四作目の「競馬で大穴の馬に拝み倒す」よりは現実的で地に足の着いた生活をするけれど、何か逃れようのないものの力でそういう世界から弾き飛ばされたような印象を受けました。どれだけ人並みの生活、人生を思い描いて汗水流しても、一旦横道に入ったが最後、戻れねぇのがヤクザもん。ということなんでしょうか。「そこが渡世人のつれェところよ」が沁みる回でした。あといい加減に社長のデリカシーのなさをどうにかした方がいい。さすがに笑えんくなってきた。
六作目 男はつらいよ 純情篇
前田吟こと博さんの独立をややこしくするやつ。
なんというか…これといって特筆すべきことがない。人生初の若尾文子が拝めたことくらいかなぁ。けど若尾文子さん周りの話が弱くて弱くて。勿体なさすら感じましたね。そんなことなら独立話がもっともっとてんやわんやになって大騒ぎとか、序盤のDV旦那から逃げてきた奥さんをもっと掘り下げて観たかった気持ちの方が大きい。
七作目 男はつらいよ 奮闘篇
結婚しかけるやつ。
「奮闘篇」というサブタイトルがピッタリの、まさに寅さんが奮闘した話でございました。今で言う発達障害(「頭が薄い」と言われていた)の女性が今回のマドンナで、警官と協力して故郷に帰してあげたり、柴又で仕事を見繕ってあげたり、寅さんの一度世話を焼くと最後までやり遂げたくなっちゃう性分が存分に発揮されておりました。
八作目 男はつらいよ 寅次郎恋歌
博さんのお母さんが亡くなるやつ。
1作目みたいにさくらさんが不憫になるくらい親戚付き合いにおける寅さんが非常識で心臓に悪いです。その癖独り身になった博さんの親父さんと一緒に暮らしてやったりする優しさはあるのよね。親父さんも邪険に扱ってないっぽかったし。竜胆のくだりもよかった。「人は一人では生きていけない」昔同じようなことを言われた身としてはグサグサ刺さりましたわ。
それにしても満男が歩けるようになって本当に可愛いし、親戚連中が寅さんの扱いを心得てきたのもおもろい。社長も段々と弁えるようになってきたし。
九作目 男はつらいよ 柴又慕情
さくらさん夫婦が家を建てようとするやつ。
希望に満ちてやる気満々かと思ったら家賃の値上がりだのなんだの言っていて、もしかしてバブル崩壊したあたり?早くない?と思っている今日この頃です。何にせよいつ帰ってくるか分からないのに空き部屋を貸したら怒るし、知り得ないところで厄介事を持ち込んでくる寅さんは生粋のトラブルメーカーですねぇ。柴又に帰ってマドンナがいない時に限ってトラブルばかり起きてしまう。普通に暮らせないのかしら。
久々に舎弟の登くんが登場。今回テキ屋成分が少なかったように感じたので、申し訳程度のお控えなすって感を入れたかったんでしょうね。最初の方は少し期待していたんだけれども、そこまで掘り下げがないもんでちょっと残念かなぁ。
十作目 男はつらいよ 寅次郎夢枕
みんなが寅さんの縁談に奔走してくれるやつ。
今回は十作目の大台にしてすごい変化球を投げてきました。マドンナの方が寅さんに片想い(?)しているというね。いやぁこの記念作とはいえこの展開を持ってくるとは思わなんだ。三角関係という構図にし、いつもの寅さん役をインテリ教授に任せることでコミカルさを担保しつつ、「人が人を愛すること」に学歴など関係ないことを示していて良いですね〜となりました。実際に所帯を持っている男連中は口々にバカにしていたけれど、おれは寅さんや教授の肩を持ちたいな。そして肝心の寅さんはどうかというと、教授がマドンナに惚れていることをいち早く見抜いてなんとかくっつけようとするんだけれども、これまたいつもの思い込み。実は自分のことが好きでしたと分かるとへたれこんで頭真っ白といった感じでした。まさに「男はつらいよ」なエピソードだったと思います。
ソー先生
ボリュームがエグいな。よくぞこれほどまでの感想を書き溜めていたもんだ。
削ってこの量ですからね。皆さんついてこれてます?これからは削った部分、シリーズ共通のキャラクターについて話していきますけれども。
ソー先生
ちょっと待って、お茶飲んで一息つきたい
そうですよね、ささっ皆さんもどうぞ、ほらお団子です。
マジのとらやのやつを食べてきました。
★旅烏と故郷★
さて、ここからはキャラクターについてのお話ということでやっていきましょう。まずはなんといっても主人公の車寅次郎さんですね。
ソー先生
主役だから作品ごとに印象も様々だろう。一作目はどうだった?
正直、寅さんという男を誤解してました。あそこまでどうしようもないバカで空気の読めない頑固野郎とは思ってなかったので、「あ、おれこのシリーズ大丈夫かな」と思っちゃいました。
ソー先生
幸先が不安すぎる。ただそこから10作は観ることができたんだろう?心境の変化などはあったかい?
四作目『新 男はつらいよ』の時点で、もう寅さん側の人間になってしまっている自分に気づきましたね。
基本的に寅さんは「なんだか憎めないやつ」のポジションなんですね。そいつが故郷の柴又でそれはまぁ多種多様なトラブルを起こすんでございますが、その出発点って迷惑かけた叔父夫婦への恩返しとか、妹のさくらさんが誇れる兄でいたいっていうものなんですね。
ソー先生
なるほどそれは…二作目でも「愛すべきバカ」と表現していたが、喜劇や人情ものということも相まって、寅さんは観る人に受け入れられたのかもしれないな。
寅さんの人間味は深まる一方でして、六作目では「人情なんて古い」なんて言葉を放つんです。
ソー先生
なんだって!?人情の擬人化みたいな人間だと思ったがなぁ。意外や意外だ。
結局社長の身の上話に絆されて人情に傾くところも含めてホッと胸を撫で下ろしたんですけどね。他にも川での宴会ハブられて食欲無くす寅さんが印象的でした。労働者諸君!とか、タコ社長とか、印刷工場の人間は割と雑に扱っとると思ってたんですけど、意外と親近感を抱いていたのかしら。
ソー先生
簡単に傷つくガラスのハートなんだよな。喜劇と悲劇は裏表、脆さや繊細さを寅さんのような風体の人間が出すと印象も変わるよな。
そんな寅さんの最大の人間味で、シリーズを動かす原動力とも言えるのが「思い込みが激しい」というところなんですが、十作目では悪い方に出ていました。
御前様の言葉「人は褒めあって生きていくべし」に感化されて、寅さんのために親戚連中から普段は小競り合いをしている社長まで相手を見繕ってやろうと必死に頑張ったのに、それを「自分をダシにして娯楽にしようとしてる」なんて言うもんだから言われた方は怒り心頭っていう。
ソー先生
所々で救いようのないアウトな発言をするのも世界に生きる人間という感じがするな。
続いて柴又の人々ですね。なんといっても妹のさくらさんが聖母すぎる。
「おれがいたんじゃお嫁にゃ行けぬ」という言葉に表されている通り、寅さんは基本的に「隠しておきたい存在」なんですね。がしかしこの女性は縁切られてもこのおかしくない男を凄く慕っています。
ソー先生
さくらさんの優しさがひいては作品の優しさ、世界の優しさにもなっていて、寅さんも彼女の怒りや悲しみに敏感だよな。なんなら寅さんよりもシリーズに必要な人物とも言えるじゃないかな。
続いて叔父夫婦の二人ですね。「知らねぇよおれァ」「バカだねぇあいつァ」などもさることながら、「お前さえいなきゃ幸せだ!」のような、観る人も心の中で想っていたけどグッと堪えていた言葉を寅さんに向かって吐ける唯一の人間なのがおじさんです。
ソー先生
さくらさんは寅さんのことを思いやるが故に言いたいことを堪える節があるからな。
そのせいで多少要らんことを言ってしまう、火に油を注いでしまう人間として描写されているけれども、逆に言えば自分の気持ちを隠さず、素直に寅さんと向き合っている、稀有な存在なわけでございます。
ソー先生
なるほどな。では、おばさんはどうだ?
いかにも昔の女性、という感じですよね。晩酌しているシーンが何度も出てくるんですが、大体おつまみ作ったり、お酒取り替えたりしてるんですよ。で感謝もされないっていう。人物的にも掘り下げられていないし、ステレオタイプな印象を受けました。
ソー先生
今後どういう風に描かれるか、注意してチェックしていきたいな。
続いて舎弟の登くん。彼は非常にオイシい役どころだなと思っています。というのも、「カタギになった元ヤクザもん」というのはひいては寅さんのイフなんですよ。
ソー先生
四作目では騙されて(というか人を信じる、仁義を信じすぎるというヤクザもんの性のために)トラブルを呼び込んでしまったよな。カタギの世界に寅さんが入った際、陥ってしまう困難を示しているような気もする。
デリカシーのないタコ社長や、彼の元で働くさくらさんの夫の博さんは真面目に働く労働者として寅さんとの対比ですよね。
ソー先生
汗水流して働いても事業はギリギリ、思うようにものも買えないとあれば、寅さんのようなその日暮らしと何が違うんだろう、そんな思いまでよぎってしまうな。
楽しみなのはさくらさん夫婦の間に生まれた満男くん!これが吉岡秀隆になるんですよね?ハイハイからよちよち歩き、バブバブなど成長が愛らしくて仕方ない。早く育て!
ソー先生
成長した満男くんと寅さんの交流が楽しみだよな。八作目では塞ぎ込んだ子供に友情をもたらしたように、寅さんは子供ウケが凄くいい。「近所にいる、ちょっと悪いこと教えてくれるお兄さん」って、ちびっ子にとっては冒険の入口で魅力なんだよな。
役者さんでいうと、名優と呼ばれる方々が出演しているのを観れるのは貴重な経験でした。御前様役の笠智衆さんが、笠智 衆とは思ってなかったので。ずっと笠 智衆だと思ってました。
ソー先生
他にも若尾文子さんや若き日の吉永小百合さんなんかも、ワキ君にとっては貴重だったんじゃないか?
そうなんですよ!キャストのところに(大映)とか付いてて、「あ、これが昔の日本映画の感じかぁ〜」となりましたし、吉永さんはBRAVIA女優以外の印象がなかったので嬉しかったです。
ソー先生
SHARPのせいで酷い言われ様だな
★テキ屋と人並みの幸せ★
さて、ここからはシリーズを支える二つの要素、「ヤクザもんの業」と「マドンナとの恋愛」についてお話していきましょう。
ソー先生
おいワキ君…ちょっと長すぎやしないか?だから1ヶ月もかかるんだよ。
そんなこと言われたって分けるのも変な感じでしょう?気にせず行きますよ。
三作目に登場した言葉を話せない元テキ屋の老人や、五作目の札幌の親分とその息子との交流で描かれるのが「ヤクザもんの業」です。生々しくてシビレました。家族で観に行くような作品でこれを描くか、という。
ソー先生
主人公として良い奴のように描いてはいるが、結局寅さんも「そっち側」なんだよな。
好き勝手に生き、義理人情を笠にして価値観を周りに押し付けているだけなのかもしれない。愛すべきではないが愛してしまう。つくづくこのシリーズ、この男の異質さに驚くよ。
時折その業はマドンナとの恋愛にも影響してきます。
七作目のマドンナは今で言うと発達障害にあたる方のように見えたのですが、珍しく彼女の方が寅さんを慕うという展開になります。片やテキ屋のその日暮らし、片や一人では切符も買えない、そんな二人が一緒になって待ち受けるのは、果たして幸せなんでしょうか?という問いを投げかけてきますね。
ソー先生
普通の女性でも連れ添って生きるのは大変な男だからな。二作目ぶりの生みの親も現れて「お前みたいなもんを好いてくれる優しい子ならどんな子だって大歓迎」をぶつけてくるのがとんでもない皮肉だよな。意地が悪い…
八作目では初めて連れ子がいる女性がマドンナになりました。
寅さんみたいなテキ屋だけじゃなく、喫茶店を営まマドンナのように、不安定なお金の稼ぎ方がたくさん描かれたなと思いました。悪い奴に騙されてお金に困ったりとか。
ソー先生
命張ってマドンナを救おうとする姿が印象的だったな。が、しかし初めて自ら諦めたよなぁ。自分じゃマドンナを幸せにできない、不幸から救い出せないということを悟ったんだろうか。
一作目や九作目の吉永さんのマドンナのように、基本的には寅さんがベタ惚れしてこっぴどくフラれるパターンなので、その中に挟まれるこういうタイプの失恋が非常に刺さります。
★旅は続く★
ソー先生
さぁ…これで今日の授業は終わりだな。とりあえず10作観たわけだが、どうだった?
そりゃ50作品も続くわな、という印象です。
別に伏線を張っているわけでも、登場人物に謎があるわけでもない。一作ごとに現れるゲストとしてのマドンナと寅さんの交流が描かれ、別れと旅立ちが描かれるザッツオール。要するにいくらでも冒険できる筋書きなんですね。
ソー先生
今でこそ主流になってしまっている伏線だけれども、シリーズものにおけるそれは「回収し始めたらシリーズ終盤」のフラグでもある。このシリーズはそれがない、というか、監督や脚本もそこまで意識してないんだろうな。
どれだけしっちゃかめっちゃかしても続編に一切の支障がないという、ある意味どのシリーズものよりも磐石な安定感を放っているなと思いました。
ソー先生
予定調和に関してはどうだった?
釣りバカに比べて予定調和感がやや強かったように感じました。
マドンナや親戚との喧嘩、序盤のトラブルなんかは要素そのものがお話の中で大きな取り上げられ方をされている。その分偶然と言うにはやや無理があるようなところでも社長はデリカシーなく振られ話をしてくるんですよね。
ただ面白いのはそこから行動を起こすのが車寅次郎であるというところ。笑い、泣き、怒り、賽の目のように次に何が出てくるか分からない男の反応によって周りも動かざるをえないので、毎回違う流れを観せられている気になりますね。
ソー先生
確かに、何度も繰り返されている展開なのに、逆に楽しみにしているような感じがあったかもしれない。そりゃ50作品も続くわ、となる気持ちも分かる気がする。
これからしばらく続いていく『男はつらいよ』の授業ですが、皆さんも末永くよろしくお願いします!
ソー先生
キャラクターも紹介できたし、次回からはボリュームもスッキリになるかもな。
いや!どうだろうなァ!そうは問屋がおろさねぇかもしんないよ?まぁでも、たとえそうなったとしてもアレだな、読者諸君にはどうかおおらかな心で読んでほしいってなぁってことよ!
ソー先生
急に寅さん口調が舞い戻ってきたな…
みんな、授業どうだった?え?満足?そうかァ!ハハハハハ!そうかそうかァ!結構結構!結構毛だらけ猫灰だらけ、ケツの周りはクソだらけ、ってか!ハハハハハ!
ソー先生
多分これ言いたかっただけなんだと思う。
では、旅に出ます。
【模試①-B】ワンダヴィジョン大復習!
こんにちは!エヴァンゲリオンを観たことがないワキリントです。
観たことがないけど登場人物と「テーゼ」「パトス」「ルフラン」「ロンギヌス」くらいは知ってます。いつかちゃんと観たいなぁ。アニメ本編完走するのはアレなんで劇場版だけになるかもだけど。オススメの観賞順などございましたらコメントお願いします。
さて本日は、エヴァンゲリオンを観たことがある人の何割かが観てたであろう『ワンダヴィジョン』を復習していきましょう!
近頃忙しくてまともに他の授業もできてないのに、あっという間に全エピソードを終え、シーズン1のフィナーレを迎えた今作。せっかくなので次の週に配信されたメイキングも観た上で復習していきましょう!サービスサービスぅ!
★見知らぬ、展開★
舞台はウエストビューという郊外の街。テレキネシスを持つワンダ・マキシモフさんと、人工的に造られた機械生命体のヴィジョンさんの2人は、それぞれのスーパーパワーを周りに隠し、夫婦として平凡な暮らしを送ろうと奮闘していました。
しかし身の回りの至るところで巻き込まれる様々なヘンなトラブルに、2人はパワーを使わざるをえません。そんな状況を笑う「観客」たち。
そう、この作品はMCU初の、いや、最初で最後になるであろうシットコムテイストの作品です!シットコムって分かる?『フルハウス』とか『アイ・カーリー』とかそういうのです。世代出すぎ?おかしな出来事を観客が笑ってるドラマのことです、雑に言うと。
そんなユーモアたっぷりの世界観で進んでいくお話ですが、その様子をテレビで観賞…いや、監視している者の姿が。
ウエストビューで繰り広げられるこのおかしなシットコム。その外側では街一つが丸ごと人質に取られた大事件の捜査が行われていたのです…
一体誰がこの街を乗っ取ったのか?その理由は?そもそも『アベンジャーズ:インフィニティ・ウォー』で2人は離れ離れになったハズでは?
というのがあらすじです。シットコムであるというだけでもMCUの中では目新しいのに、そこから更にもうひと捻りしてくるという展開の妙。横綱の貫禄すら感じさせます。
★使徒、襲来★
さてお次はキャラクター。MCUが手がける初のドラマシリーズということや、『ドクターストレンジ:マッドネス・オブ・マルチバース』他、今後の映画作品にも繋がるということも手伝ってか、過去作品に登場したキャラクターが久々に会いに来てくれています!
まずは『マイティ・ソー:ダーク・ワールド』以来の登場、マイペースな緩さがチャーミングなダーシーさん。学生だったのに天文物理学者になっちゃって!歴史〜。
続いて『アントマン&ザ・ワスプ』からジミー・ウーさん。トランプマジックの腕に磨きをかけて戻ってきてくれた、FBI捜査官です!
このように過去作品からのキャラクターが出てくるのは、MCUを追いかけ続けた人からすると嬉しいですよね!個人的にグランドマスターのその後が気になっているよマーベル・スタジオさん!
もちろん今作からの新顔も揃っています。ウエストビューの外からワンダさん達を監視する組織、S.W.O.R.D.(ソード)の偉い人、ヘイワードさんはシットコムの世界に囚われた市民の救出よりも大切な企みがある様子。
面白おかしくシットコムを盛り上げてくれる住人の中でも、唯一アグネスさんだけはポスターにもなっています。公式からの「こいつは要注意やで〜」というメッセージですかね。
最後はどこからともなく登場してきたジェラルディンさん。彼女との出会いで、お話が一つ目の大きな展開を見せるのでお楽しみに!っていうかネタバレするとこやったわ!あぶなっ!
そして以前の記事でもお伝えしたように、第5話ではアメコミ映画好きがひっくり返るサプライズが待っております。もう笑うしかねぇよ。笑えば…いいと思うよ…
★序・破・Q★
さて、ここからは内容について。
なんと言っても序盤のシットコムの完成度は外せません。アメリカのテレビ文化に根差したシットコムを再現するため、マジの観客を入れ、服装やセット、マルチカメラ方式を採用した撮影法、CGではなく特撮を使ったワンダさんの魔法描写から、モノクロ画面にしたときのヴィジョンさんの顔の色まで細部にこだわった圧巻の作りでした!
当時の質感を感じられて、アメリカのシットコムの歴史を横断的に体験したような気持ちになりました。
昨今のドラマには国内外問わず、考察や予想が毎週のように行われるものが流行っているようですが、今作でも中盤以降、御多分に漏れず考察の嵐、A・RA・SHI、for dreamでございました。
予告編公開時点からの謎の他、各話に散りばめられた不可解で不穏な現象の数々、何の前触れもなく挟まれるCM、考察しがいのある要素をバラ撒くMCU。さすが小ネタやトリビアを入れ込むことにかけては他の追随を許しません。
こういったムーブメントは映画では起こせません。ドラマの利点を活かし、ファンの熱を加速させることを見事に成功させていました!
まぁ個人的には考察だの予想だのはハズレるとションボリするし、当たっても公式が素人レベルの考えしかないということの裏付けになっちゃうから萎えるんでやらないようにしてるんですけどね。観てる分には面白いんで楽しんでくれよ。こっちは頭空っぽにして作り手の熱を受け取ってっからさぁ。
そんな考察の弊害が後半になると出てきたと言いますか、こちら側の考察・予想熱が本編を上回ってしまい、「あ、そんな感じで終わっちゃうんだ」となってしまったような気がします。
放り投げられたまま解決されていない謎はこれから解き明かされていく(かも?)として、本編中に解決した謎はどこかスカされたような感じというか、ズッコケちゃうんじゃないかなと思います。クライマックスの戦いもチープに見えちゃった。
てっきりシットコムのパートでドラマのチープさが出るかと思ったら、映画顔負けのバトルになった途端に拍子抜けするなんて思ってなかったんで、最終話はモヤっとしちゃったな。
あ……なんてことを言ってるんだ…総合的に観れば楽しい出来なのに…最低だ…
★世界の中心でアイをささやいたふたり★
以上で『ワンダヴィジョン』の復習は以上となります!
あれやこれや言いましたが、これまでサイドストーリー的に語られてきたワンダさんとヴィジョンさんのこれまでとこれからを描き、それを世界と同タイミングで目にできたということで感謝感激でございます。
何よりも(分かりきったことではありますが)2人がアベンジャーズとしての人生を共に歩む中で、決して平穏な道では無い中で、ゆっくりと生まれ育まれた愛が、幻覚(ヴィジョン)ではなく真実であったということをこれほどまでに真っ正面から描いてくれたことが本当に嬉しいですよね。嬉しいですよね!?!?
アイアンマン先生やキャプテン・アメリカ先生は確かにMCUの中心ですが、我々が「脇役」と認識しているヒーローやヴィランですら、それぞれの人生を生きる「主役」なわけです。アベンジャーズシリーズのおまけとして語られるのではなく、2人の作品として生み出されたこの作品を、愛さずにはいられません。
それでは皆さん、ありがとう、そして、おめでとう…