私立アメコミ高校

アメコミに関する様々な授業をしていきます

【天文学④】スーパーマン先生と学ぶ『ロッキー』シリーズ【前編】

こんにちは!筋トレのおかげでカラダが締まってきたワキリントです。

 

今年は「毎日10分筋トレ」を目標にしてたんですよ。どうしても忙しくてできなかった分は後日20分やって帳尻合わせたりなんかして、なんやかんや今の今まで継続できております。

 

短いようで長い10分という時間。一日の中に「自分を目一杯追い込む時間」があるというのはやり遂げた達成感も相まって非常に有意義です。あと日常で嫌な人間に遭遇した時も「まぁなんかあったらボコボコにできるか。鍛えとるし」ってなって、結果優しくできます。暴力性を内に秘め優しさを外に出す。これが一番安定したメンタル。

 

さぁ今回はなんと言いますか、もう本当にお待たせしました。去年ぼくが観た映画の中で「出会ってよかった〜」と未だに回顧するくらい好きになっちゃった、『ロッキー』シリーズについて遂に学んでいきたいと思います!

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やっとできるぞ!!

 

スーパーマン先生

グスン…ワキ君が遂に『ロッキー』シリーズを紹介してくれる…今か今かと待ち望んでたよ…

 

お、今日も泣きじゃくってますねぇ先生
いやね、1作ずつ「いいですねぇ〜」てな感じで語りたい気もするし、『ロッキー』シリーズとひとくちに言っても、その後を描いた『クリード』も2作あるじゃないですか。もちろん観たんですけど、さてこれを『ロッキー』シリーズと同じものとして語って良いものか、新時代の『ロッキー』を目指してるシリーズだから分けるべきではなかろうかなどと考えてたら、とんでもない時間が経ってしまっておりました。

 

スーパーマン先生

うぅぅ…そんなこと言ってワキ君…本当は観てから時間が空いたから内容あんまり覚えてないだけなんだぁぁ〜!!!

 

頑張って思い出すから泣くのやめれ。

 

★ロクな奴がいねぇ★

さて、まずは1作目『ロッキー』(76年)です。観る前は「生卵ガブ飲みして『エイドリアーン!』って叫ぶ」くらいの予備知識しかなかったんですが、開けてビックリ玉手箱たァこのことで、なんかもうめっちゃくちゃ暗いスタートに先制パンチ喰らっちゃいました。

 

スーパーマン先生

まさかあそこまでうだつの上がらないボクサーだったとは思わなかったよね。歳も周りと比較すればだいぶいってるみたいだったし。

 

おまけに高利貸しの集金係とかいう、半分ヤーさんみたいな仕事してなんとか生活してるんですよ。「この人が何をどうしたらボクシングに必死になれるん?」ってくらい目に闘志が宿ってないんすよ。死を待つばかりみたいな。

 

スーパーマン先生

街の子供に親身にしたのに「くたばれ!」的なこと言われたり、ジムのロッカーは有望な若手に奪われたり散々だよね。中でも特にやっちゃってるのが…

 

ポーリーと腐れ縁なことですよね。

 

スーパーマン先生

あ〜、それストレートに言っちゃうんだ。

 

いやもうヤバすぎるでしょあのおっさん。毎日競馬場にいそう。毎日競馬やってるのか知らないけど。金に細かいとかそういうのじゃなくて、「ウザい」と「なんだか憎めない」の振り幅の中でだいぶ「ウザい」の時間が長いんですよね。

 

スーパーマン先生

妹のエイドリアンに出会いがないからって半ば強引にロッキーと引き合わせたりするのはまだ「妹想い」で済ませられるんだけどね。マイナスがデカすぎるよ彼は。

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エクストリームどうしようもない兄貴。

 

とはいえぼくはねぇ、ポーリーだけを糾弾したいわけじゃないですよ。諦めてるのか知らないけどあんまり練習もしてなさそうなロッキーをはじめ、タイトルマッチが決まった途端にコーチをかってでるミッキーもそう、塞ぎ込んで人との関わりに引っ込み思案なエイドリアンもそう…

 

ロクな奴がいねぇこの映画!!

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手のひらトリプルアクセルセコンド(いい人)。

 

スーパーマン先生

えっと確認なんだけどワキ君、この映画好きなんだよね?

 

もちろん。そういった問題だらけの面々が、時にぶつかり、時に支え合いながら自分の価値を見出していく、這い上がろうともがいていく。そういうところが『ロッキー』シリーズの最大の魅力だと思います。

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頑張る理由が愛のためなのがまた人間賛歌としていい。

 

スーパーマン先生

お世辞にもいい環境とは言えないけれど、だからこそもたらされたチャンスを何がなんでも掴んでやるっていう気迫が伝わってくるよね。

 

マジでアポロに感謝ですよ。1作目ってシルベスター・スタローンさんが実際に行われたボクシングの試合にインスパイアされて自ら脚本を書いて持ち込み、実現した作品らしいじゃないですか。いわばこのシリーズって、スタローンさんがチャンスを掴んでから現在までのドキュメンタリーに近いんですよね。

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この人については後編で色々と言います。

 

スーパーマン先生

スタローンさんがドン底にいたときに作ったもんだから、初稿はもっともっと陰惨な話になっていたらしいよ。
当時のアメリカは冷戦真っ只中。映画界ではアメリカン・ニューシネマと言われる暗いイメージで終わる作品が多く作られた時代だったことを考えると売れ線に乗せようとしていたのかな?

 

そこをブチ壊して絶妙な落とし所にしているのが『ロッキー』のすごいところなんですよねぇ。決して状況が好転しているとは言えないんだけど、しかし確実にロッキーや周りの人々は自己の証明に成功して晴れ晴れしている。
『ロッキー2』(79年)以降に待ち受ける波乱の人生を予感させつつも、幸福感に満ちたクライマックスで締める。否が応でも人生前向きに生きようって気になっちゃうよなぁ。

 

★スタローンはすげぇ★

スーパーマン先生

さて、よく肉体派スターの二大巨頭としてアーノルド・シュワルツェネッガーさんと並べられるスタローンさんだけど、ワキ君はやっぱりスタローンさんに肩入れしちゃう感じかな?

 

うーん、どちらにも良さはあれど、役者としての功績で言うとスタローンさんは負ける要素が見当たらないですよね。
ヒューマンドラマに重きを置いた分、スタローンさんに軍配が上がっている印象です。シュワちゃんはスタローンさんみたいな「共感」ではなくて「憧れ」に近いかなぁ。

 

スーパーマン先生

なるほどね。その、映画界における功績っていうと例えば何があるのかな?

 

他のブログの受け売りになっちゃうけど、『ロッキー』は先述したアメリカン・ニューシネマの流行によった作られた、暗くてジメジメした雰囲気を『スター・ウォーズ』なんかと共にブチ壊したエポックメイキングなんですって。

 

スーパーマン先生

かと思ったらランボーでニューシネマっぽいこともやるんだよね。ニューシネマを終わらせ、その復活も担うなんてハンパじゃないね。これも受け売りだけど。

 

らしいんですよ。『ロッキー3』ランボーがちょうど同年(82年)の公開なんですが、まさに陰と陽といった感じです。どこかのタイミングで『ランボー』シリーズにも着手したいですねぇ。

 

スーパーマン先生

技術的な面でいっても『ロッキー』は功績を残してるんだよね?受け売りだけど。

 

受け売りしかしとらんなこの章は。でもいいんです。このアメコミブログというキャッチーな看板を使って『ロッキー』を観たことない(であろう)層に知識を繋いでいくのがぼくの使命だ。

さて、今でこそステディカム、簡単にいうと「手ブレ補正」ですが、『ロッキー』はこのステディカムを用いた撮影法をいち早く取り入れた作品なんですね。

 

スーパーマン先生

早朝のランニングシーンなんかをこれで撮ったらしいよ。確かにブレブレでこのシーンを撮るよりも、まっすぐ目標を見据えてひた走る!って感じが出てすごく気持ちがいいよね。

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観慣れたブレのない映像だけど、知ってから観ると感動するんすよねぇ。

 

しっかりとカメラに被写体を納められるようになったことで表情なんかも受け取りやすくなりました。
逆にブレブレの撮影を敢えてすることで、ホラー映画で観られるような怯えや恐怖の演出ができるようにもなりました。言うなれば撮影する際の手札が増えたわけですね。これは作品そのものよりも映画界にとって大きな躍進だったと思います。

 

スーパーマン先生

もしかしてそれも…

 

はい。受け売りです。

 

スーパーマン先生

プライドはないのか。

 

★ババッ!と感想を言います★

いやはや、語ることが多すぎて作品の内容に触れることなく3000文字を超えてしまいました。こうなるのが分かってたからなかなか授業する踏ん切りがつかなかったんだよなぁ。

 

スーパーマン先生

一作ずつ良さがあるもんねぇ。とりあえず今回はシリーズ8作品のうち、前半4作品だけでも要点まとめて紹介してみたら?

 

ううむ、仕方がありません。それでは参りましょう!

 

1作目 『ロッキー』

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何度観ても勇気を貰える傑作です。フィラデルフィアの朝がすごく映えてて、冷たい空気が鼻からスーッと通っていく感じ。エイドリアンとの初心な恋愛模様もいいですよねぇ。

 

2作目 『ロッキー2』

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前作クライマックスから話が始まるんで「間違って1借りた?」って思っちゃった。アポロとのリターンマッチに至るまでの栄光と挫折。明らかに予算が増えたんだなっていうのがランニングの子供の人数で分かるので笑います。とはいえ既にロッキーは「ヒーロー」なんだな、というのが分かる作品。

 

3作目 『ロッキー3』

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ボクシングとは切っても切れない言葉「ハングリー精神」が存分に発揮されておりました。やりたかったことを思い切りやり切った感じ。なんかもう色々と展開が起こりすぎてアツすぎる。

 

4作目 『ロッキー4 炎の友情』

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冷戦終結前に公開されたとは思えないメッセージ性に調べてから気づきました。真っ正面からああいうことを言えるロッキー、フィラデルフィアから世界へ羽ばたいた瞬間ですね。

 

スーパーマン先生

駆け足だったけどまだまだ語り尽くせない!といった感じだね!

 

いやもう全くですよ!こんな酷なことさせてタダで済むと思ってんの!?もういい!次回は現代に近いから別次元のスーパーマン先生とやります!

 

スーパーマン先生

えーーーっ!?そんなあぁぁーー!!うわぁぁぁ!!!

 

それでは皆さん、また次回!